次々とコミュニケーションが創出され、風土改革へつながるオフィス

従業員が意見を出し合いよりよい職場づくりへ

山口県下松市に位置する鋼鈑工業株式会社様は、帯鋼事業、機器事業、硬質材料事業、電子材料事業の4つの事業を基軸に様々な分野でグローバルに事業展開されており、2024年5月で創立90周年を迎えられます。
今回、コロナ禍で希薄になったコミュニケーション課題の解決や従業員のモチベーション向上を目的に、働く環境改善に取り組まれました。オフィスリニューアルを実施した目的やこだわった点など、プロジェクトの中心メンバーである笹原様、田中様にお話をお伺いしました。

鋼鈑工業株式会社

機器工場特機設計グループ 特機設計2チームリーダー 笹原 祐一様、機器工場 生産管理グループリーダー 田中 正行 様

所在地 山口県下松市大字西豊井1394番地
URL https://www.i-koko.jp/
業種 建設・工事業
人数 70名
面積 約272坪

オフィスリニューアルのきっかけを教えてください

機器工場事務所の3フロアをリニューアルしました。約60名~70名のオフィスで、1階は製造部門・営業部門・品質保証部門、2階は設計部門(設計の一部の方は1階にも在籍)、また3階は共有スペースとなっており食堂も兼ねております。
オフィスリニューアルのきっかけは大きく3つで、1つ目はコミュニケーションの課題です。コロナの影響でコミュニケーションが希薄になっていたところ経営陣からも従業員からもコミュニケーションに関する課題が上がっておりました。2つ目に、営業部門と2階に在籍していた設計部門の一部メンバーが1階フロアに合流となり、オフィス全体が少し手狭な環境になっておりました。3つ目は、WEB会議など新しい働き方に対応した環境が不足しておりました。

▲機器工場特機設計グループ 特機設計2チームリーダー 笹原 祐一様

オフィス構築前、貴社の働き方や働く環境における課題を教えてください

工場のため日頃から他部署との連携が必要な業務が多いのですが、固定席でそれぞれの部門で島型レイアウトになっており、コミュニケーションが取りにくい状態でした。また、20年前に購入したデスクがあるなどオフィス什器全体が老朽化していたほか、書類量が多く座席に人がいなくても書類がデスクに積まれている状態になっておりました。他には、WEB会議をする場所がなく、自席や総務のフロアに行ってWEB会議を実施している状態でした。全般的に会議室が不足していたというところもありました。
会社としても、働き方改革ということで業務の棚卸しなど実施しておりましたが、経営陣の言う働き方改革と従業員から見た働き方改革にギャップがありました。まずは環境から変えることで働きやすい環境にしたかったという思いがあります。従業員の会社に行くモチベーションを上げて会社に来るのが楽しくなってほしいという思いもありました。

オフィスリニューアルのコンセプトを教えてください

大きなコンセプトはコミュニケーションの活性化で、今回フリーアドレスを導入しました。1階はもともとグループアドレスを導入する予定でしたが、コクヨの広島ライブオフィスで色々な部署が集まってフリーアドレスをするシーンを見学させていただきました。それを見て、自社でも同じようなフリーアドレスが導入できるのではないかと考えました。
2階の設計部門フロアでは、業務効率アップを目的にデスクの間に仕切りを入れたほか、クリエイティブな仕事をする時に集中できるようなスペースを導入しました。
3階の共有エリアにつきましては、これまで研修やイベントの時は都度レイアウトの変更が必要で大変なのが現状でした。そこで食堂エリアと研修エリアのスペースにカーテンを入れることでイベントや研修で使えるエリアを明確にしました。また会議室が不足しておりましたので8名・6名・4名用の会議室を新たに設置しました。

鋼鈑工業様_after.png

オフィス構築時に、課題解決に向けてこだわったポイントやその理由、またそれを実現した手段について教えてください

鋼鈑工業_田中様
▲機器工場 生産管理グループリーダー 田中 正行様

カフェカウンターなどオフィスに遊び心を

レイアウトに関しては、カフェスペースを作るなどちょっと遊び心を入れて、鉄鋼業からかけ離れたイメージで事務所を構築していくことで、新しい人材の確保につなげたいと思っていました。コクヨさんの広島ライブオフィスを参考に、スタンディングミーティングやソファ席、カフェカウンターなどを取り入れながら、コミュニケーションエリアを増やしていきました。

フリーアドレスの導入

一番のメインが「フリーアドレスの導入」でした。もともと電話の取り次ぎを女性の方にお願いしていましたが、“女性が“ではなく皆でやっていく風土に変えていきたいと思った先に、フリーアドレスに行きつきました。製造業ではフリーアドレスの前例がなく成功事例も少なく、フリーアドレスを導入しようと決めた後、持ち運べるPCがない・書類が多いといった色々な問題が出てきました。また書類を減らすことへの抵抗感、同じグループの中でいっしょに仕事をしたいなどの反対意見もありましたが、フリーアドレスを賛同いただくように皆さんとコミュニケーションを取ることで理解いただきました。実際にスタートしてしまえば、意外に皆さんざっくばらんに話をされるなどコミュニケーションがかなり活性化し、やっぱりやって良かったなということになっています。

シンプルなフリーアドレス運用

フリーアドレスの運用に関してはかなりシンプルにしました。ホワイトボードを活用したフロアマップを事務所の入り口に置き、朝出社してきたら座りたいところに自分の名前がついたマグネットを置いて席を決めていただくようにしました。営業の方は出社時間が違うので前日予約もできる運用とし、できるだけ予約の席をうまく活用してもらうことで事務所の中の公平性をうまく保つようにしました。
電話当番は2名1組、日替わりでやっていただいています。電話当番が楽しいと言ってくれる方もいて、今まで電話を取ったことない人が外部とのコミュニケーションがとれるようになり、思わぬ形で外部との繋がりもできるようになっています。運用ルールは、笹原君とプラス2名の計3名で検討してもらい、各部署からも意見を出してもらって皆で検討しながら最終的に今の形になっています。

鋼鈑工業様_after_フリアドマップ

オフィス構築時に、苦労した点は何ですか?またそれをどのように乗り越えられたのか教えてください

事務所のリニューアルに関しては予算の制限がありましたので、予算内でどこまで何をするのか、優先順位をすごくつけるのに苦労しました。しかし、今回フリーアドレスを導入するということが最優先でしたので、フリーアドレスを導入するための問題点を一つ一つ課題としてあげて解決していきました。

書類削減

まず書類が多いという問題点、これは個人的な書類であったりグループの書類であったりそれぞれ色々な書類がありますが、グループの書類はグループロッカーへ、個人の書類は新たに設置した個人ロッカーへということで、どこに何を入れるかを決めて使い分けてもらうことで書類の削減をしました。

固定電話の増設

次に固定電話です。今までは1つの電話で全て対応していたのですが、今回のリニューアルでそれぞれの島に固定電話を置き誰でも取れるようにました。携帯電話を持っていない従業員もおりますが、その電話をうまく活用してもらうことで問題解決しています。

デスクトップからモバイル端末へ

フリーアドレス導入にあたり一番の問題はパソコンでした。今まではデスクトップパソコンでしたので、総務に申請し全員がモバイル端末を改めて持つことで、フリーアドレスを導入することができました。

ヘルメット置き場の設置

製造業には欠かせないヘルメットについては、共有のヘルメットロッカーを設置しました。ロッカーでは、各個人のボックスにヘルメットや脚絆などの保護具を保管してもらうことで、できるだけ一つの箇所に全部集約して整理整頓も兼ねてできるように工夫しました。

オフィス構築後、従業員の皆様の働き方はどのように変わりましたか?感じておられる効果や予想外の反応(良・悪含め)などありましたら教えてください

他部門とのコミュニケーションが活性化

フリーアドレス導入により、思った以上にコミュニケーションがしっかりとれるようになりました。今までは自部門だけのコミュニケーションだけでしたが、ほかの部門とのコミュニケーションが活性化しました。リスク共有がしっかりとできるようになり、これまで情報の伝達が遅かったのが、情報の開示や更新が早くできるようになりました。
また、書類削減で空いたスペースに座席数を増やすことでフロア内に色々な動線ができたのですが、いつも通る道ではないところを通るついでにちょっと気になったら声をかけてみるということで、今まで話したことない人、コミュニケーションを取ったことがない人とコミュニケーションを取るようになりました。共通の認識であったり、共通の思いであったり、コミュニケーションの頻度が上がったことで仕事の効率化ができています。
さらに個人ロッカーを設置したことで、終業後にたまたま居合わせた人と、今日ああだったね、こうだったね、という会話が聞こえてくるので、そういった面でもよかったなと思っています。

業務内容で場所が選べる働き方へ

リフレッシュ用に取り入れたはずのソファ席やカウンター席は予想外に人気が出ています。作業効率を各個人が考えて自席に座る時間が少なければカフェカウンターで仕事をしたり、ちょっとした会議であればソファ席を使ったり、うまくしっかりと活用してもらっています。特にカフェカウンターは立って仕事ができるので1日座っているのがつらい人にはかなり好評です。

鋼鈑工業様_after_カウンター席

オフィスはきれいな状態を維持

リニューアルして約5カ月経過しましたが、朝出社すると、机の上がきれいな状態がずっと維持されていて、帰るときも皆さんテーブルの上をこまめに拭いて帰るなど、最初のルールをきちんと守っていただいています。このまま継続できれば、そのうち机の上に何も置かなくても良くなるかもと思っています

コクヨマーケティングをオフィス構築のパートナーとして選ばれた理由を教えてください

当社の希望や理想としている形を、少しでも現実化したい・近づけようと努力をされているのをすごく肌で感じられたというのもありますし、実際に広島ライブオフィスを見学させていただいたときも、テーブル一つとってもこういった形で使えます、こういった場所ではこういう風に使えますなど、すごく細かく丁寧に説明してくださいました。そういった熱い思いと当社の要望や理想がうまくかみ合ってコクヨさんであれば実現してくれるというのがありましたので、コクヨさんにお願いさせていただきました。

オフィス移転・改装レイアウトの課題を解決します

簡単1分で入力完了! 無料 お問合せ・お見積り

このプロジェクトの納入事例

次々とコミュニケーションが創出され、風土改革へつながるオフィス

鋼鈑工業株式会社
製造業 約272坪
リニューアル
#フリーアドレス

「リニューアル」お客様インタビュー