新型コロナウイルスの感染拡大により、世の中のテレワークに対するニーズは急増しました。
それに伴い、今後のオフィスのあり方について検討している企業様も多いのではないでしょうか。
この記事では、テレワーク時代のオフィスの役割とともに、テレワークを円滑に進めるためのツールなどについて解説いたします。
オフィスやテレワークの環境整備のために、ぜひ役立ててください。
テレワークの普及でオフィスはどう変わる?
テレワークの普及により、オフィスはどのように変化していくのか解説いたします
テレワークは今後も普及する見通し
数年前と比較し、テレワークを導入する企業は少しずつ増えていました。
2020年に新型コロナウイルスが流行すると、テレワークの需要は更に拡大し、より多くの企業が導入するようになりました。
内閣府が公表した「第3回新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動変化に関する調査」によると、全国の実施率は2021年4~5月で約30%、東京都23区内に限定してみると約53%と半数以上の就業者がテレワークを経験しており、テレワークは、働き方の選択肢のひとつとして着実に浸透しています。
※出典 第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査(令和3年6月4日 内閣府)
オフィス以外の働く場のニーズも増えてくる
テレワークと聞くと、自宅で勤務するスタイルをイメージする人も多いです。しかし、テレワークで働く場所の選択肢としては、自宅以外にもサテライトオフィスやシェアオフィスなどがあり、その数も増えています。それぞれの特徴については後述いたしますので、そちらをご参考ください。
オフィスは必要ない?
多くの社員がテレワークに取り組む場合、これまでのようなオフィスが必須ではなくなってきました。
ただし、オフィスは単に働く場所ではなく、コミュニケーションの強化やビジョンの共有のための場所でもあります。
コクヨマーケティングが実施した調査によると、今後もオフィス面積を維持すると回答した企業は56.3%でした。
そのため、今後はオフィスワークとテレワークの両立を目指す企業が多いようです。
※出典:これからのオフィスや働き方に関する調査 -ポストコロナに向けたオフィスや働き方について-東京エリア64社の声|コクヨマーケティング
テレワーク時代のオフィスの役割とは
テレワークが主流となりつつある時代に、これからのオフィスはどのような役割を持つ場所になるのでしょうか。
社員同士が直接コミュニケーションを取る場所
オフィスでは、社員同士が直接会ってコミュニケーションを取れるため、わざわざミーティングを開いて集まらなくても、お互いの様子を確認し合うことができます。
オフィスは、気軽なコミュニケーションを可能とする場所です。業務上の関わりが少ない他部署とも、オフィスであれば簡単にコミュニケーションを取る事ができます。オフィスで社員同士のコミュニケーションを促進できれば、業務を円滑に進められたり、新しいアイディアが生まれるヒントになったりします。
企業のミッションやバリューを共有・浸透させる場所
企業のミッションやバリューは、社員が一丸となって業務に取り組むために重要な指針となります。
経営層やリーダーから各社員へ伝える必要があるため、離れた場所にいるとなかなか共有する事ができません。仮にテレワーク中に共有しても、実際にどの程度伝わっているか判断しにくい部分があります。テレワーク時代においてオフィスは、企業のミッションやバリューを社員に伝えるための場所として機能します。
働く場所のひとつ
テレワークが一般的になっても、オフィスは働く場所の選択肢のひとつである事に変わりはありません。
なかには、自宅の環境がテレワークに適しておらず、業務に集中できない社員もいます。また、環境が整っていても、自宅よりオフィスの方が仕事に取り組みやすいと感じる社員もいます。そのような社員のニーズに応えるためには、オフィスでも業務ができる状況を維持する事が大切です。
テレワークにはメリットが多くある
新型コロナウイルスの収束後も、テレワークは一般的なものとして活用される可能性が高いと考えられます。
ここでは、会社側・社員側からみたテレワークのメリットを解説いたします。
コストの削減
テレワークを導入すると、通勤代・採用コスト・備品費用など、様々な費用を削減しやすくなります。
テレワークを基本の働き方として定めれば、規模の小さいオフィスに引っ越して家賃を下げることも可能です。また、社員は通勤しなくて済むため、通勤代の支給も必要なくなります。更に、テレワークは社員にとって働きやすく、離職率を下げられる可能性もあります。その場合、新しい人材を確保する手間がなくなり、採用コストも削減可能です。
人材の確保
テレワークでは社員が毎日オフィスに出勤しなくて済むため、プライベートを優先したい人でも働きやすいというメリットがあります。たとえば、育児や介護をしている人でも仕事がしやすく、企業は人材の確保が容易になります。病気療養中の人も、テレワークなら働けるというケースは少なくありません。テレワークを導入していれば、途中で事情が変わった社員がいても対応できるため、離職を防止できる場合もあります。
通勤時間の削減
テレワークによって自宅で働く場合、通勤時間の削減が可能です。
社員は、それまで通勤にあてていた時間を自由に活用できるようになります。また、自宅で勤務するなら、オフィスへ出勤する場合よりも身支度を簡単に済ませられる可能性が高いでしょう。テレワークを導入すれば、通勤時間だけでなく朝の準備にかかる時間も短くできます。
テレワークにはツールの用意が必要不可欠
テレワークをスムーズに導入・運用するには、ツールを活用すると効果的です。ここでは、テレワークに必要不可欠なツールについて解説します。
Web会議システム
Web会議システムがあれば、離れた場所にいる人同士が、顔を合わせてコミュニケーションを取る事が可能です。
メールや電話とは違い、表情も交えて細かいニュアンスが伝えられます。Web会議システムはテレワーク中にミーティングを開催するために、必須のツールです。同僚だけでなく、顧客との商談に活用しているケースも多いです。
チャットツール
チャットツールは、主にテキストでコミュニケーションをとるためのツールです。メールよりも気軽にやり取りでき、スタンプや画像も使いながらコミュニケーションを取る事ができます。1対1のコミュニケーションに向いていますが、グループを作ればプロジェクトメンバー全員でのやり取りも可能です。
勤怠管理システム
テレワークでは社員が働いている様子が見えないため、勤怠の把握が困難になりやすいです。Web上で、出勤・退勤時刻の記録、休暇申請などができる勤怠管理システムを活用すれば、社員の勤怠状況を正しくチェックできます。このシステムを導入すると勤怠管理が容易になり、担当者の業務効率化にもつながります。リアルタイムで勤怠状況が分かる事もあり、メリットの多いツールです。
自宅以外でテレワークをする人も多くなっている
自宅だけでなく、他の場所でテレワークに取り組む人も増えています。ここでは、自宅以外でテレワークができる場所について解説します。
サテライトオフィス
サテライトオフィスは、企業のオフィスから離れた場所に設置する小規模な拠点です。
サテライトとは「衛星」のことであり、オフィスから見て衛星のように配置されるため、サテライトオフィスと呼ばれるようになりました。デスク・電源・会議室・印刷機などの業務に必要な設備が整っており、社員はオフィスで働く時と同じように業務に取り組めます。オフィスへの通勤に時間がかかる社員でも、サテライトオフィスを活用すれば通勤時間を削減しつつ集中して仕事ができます。
サテライトオフィスの一例
住友重機械工業株式会社 田無製造所様では、空きスペースを活用してサテライトオフィスを設けました。社員は都内のオフィスまで通勤しなくても、必要な設備が整った環境で業務に取り組めるようになっています。
シェアオフィス
シェアオフィスとは、複数の企業や個人が共同で利用するオフィスです。
広々としたオープンスペースや、集中するためのパーティション席、会議室やラウンジなど、設備内容は施設によって様々です。業界や職種を問わず多くの人が利用しており、特に利用者同士のコミュニケーションや協業が目的のコワーキングスペースでは、交流の機会も得る事もできます。長時間利用しても安価な施設が多く、自分の都合に合わせて利用可能です。
レンタルオフィス
レンタルオフィスは、自社専用の仕事場を借りる業態のオフィスです。
空間が仕切られているため、他の利用者の様子を気にせず自分の業務に集中できます。単に作業に取り組むだけでなく、会議室としても利用できます。基本的な設備が整っている事から、1からオフィスをつくるより費用を抑える事ができます。
まとめ
テレワークを導入する企業はますます増えており、今後もテレワークの継続が見込まれます。ただし、テレワークを取り入れても、オフィスを維持する企業がほとんどです。
テレワーク時代において、オフィスは働くための場だけでなく、集まった仲間とコミュニケーションを取る場であり、企業にとっては組織に対する愛着や帰属意識を醸成していく場としての役割が求められています。
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