テレワークを導入した企業が、業務の生産性や効率を落とすことがわかり、従来の働き方に戻す動きがでてきています。この記事では、テレワークの廃止の動きや注意点、これからのオフィスの在り方について解説しています。自社の働き方を見直す際に、ぜひ参考にしてください。
テレワークを廃止する企業が増加している
テレワークを廃止する企業は増えており、米GoogleやYahoo!など、テレワークと親和性が高いIT業界でも在宅勤務の日数を減らしているのが現状です。テレワークを実施していた企業も生産性や業務効率が落ちることがわかり、従来の働き方に戻す動きもでてきています。
テレワークを廃止する理由
テレワークを廃止する理由として、新型コロナウイルスの緊急事態宣言の解除によるところがおおきいでしょう。もともとテレワーク環境の構築ができていないケースが多々あり、緊急事態宣言前の働き方に戻すような動きもでてきています。
テレワークを導入するメリット
テレワークを導入すると、多様な働き方や業務効率などにつながります。
多種多様な働き方や人材の獲得につながる
テレワークを導入すると働く場所の制限がなくなり、地方や海外からも人材を獲得できます。それだけでなく、会社の組織改革やマネジメントの体制をかえるチャンスでもあります。従来の働き方から個人のライフスタイルに合う働き方ができることで人材の離職を防ぐことにつながるでしょう。
業務効率の改善や生産性の向上につながる
Web会議やオンライン商談を導入すると移動の必要がありません。ITツールの導入によって情報共有の速度があがるだけでなく、雑務の自動化により業務を効率化する効果も期待できるでしょう。同時にペーパーレス化が推進されると印刷や書類整理の業務量の削減につながります。
事業にかかるコストを削減できる
テレワークはオフィスに全員出社する必要がないため、出社する社員の人数に合わせてオフィスを省スペースに構築することができます。オフィスの賃料や設備費だけでなく、交通費や通信費の削減にもつながるでしょう。またリクルートの面でもリモート面接を導入すると採用コストを削減できるので、事業全般にかかるコストを抑えられます。
テレワークを導入するデメリット
テレワークを導入するデメリットは、人材や情報などの管理が困難になることです。
コミュニケーション不足になりやすい
当然、同じオフィスに集まらないと社員同士の交流する機会が少なくなります。業務中でも部下に対して指導やアドバイスを行う機会も減るため、社員の育成やフォロー体制の構築が困難になります。そのような状況を避けるため、1対1ミーティングやチームミーティングなどの機会を積極的に設けましょう。
業務管理が難しくなる
テレワークでは勤怠状況を把握しにくくなり、進捗をこまめに確認する必要があります。業務でもオンライン上の作業は進捗や業務プロセスが不透明になりやすく、数字や成果だけでは公正な評価が難しくなります。社内の業務管理や評価の制度を見直し、適切な管理が行える体制を構築することが重要になってきます。
情報漏洩のリスクがある
オンラインで仕事を行うと業務情報の管理を社員に任せるため、情報漏洩のリスクが高くなります。テレワークの場合も自宅以外の外出先でも働けるため、セキュリティリスクを考慮してパソコンのウィルス感染を防ぐ対策が必要になります。従業員の危機管理意識を高める教育や、情報のセキュリティポリシーの共有が重要になってくるでしょう。
テレワークが失敗する企業の特徴
テレワークの導入が失敗しやすい企業は、労働環境や働き方が構築されていないケースがあります。
テレワークの環境を整備していない
オンライン業務をするにはパソコンの支給やセキュリティシステムの導入などの整備が必須になります。さらに紙の書類を電子化し、オンラインで情報のやり取りする体制を構築しなければなりません。また経営側と現場の認識のズレがあると作業効率が悪くなったり、業務そのものに対応できなかったりするため、業務環境の見直しが必要になるでしょう。
社員のモチベーションを下げている
テレワークの際、監視ツールを導入すると社員が働きにくく感じる場合があるので注意が必要です。特にパソコンの操作ログや細かすぎる進捗確認などの過度な行動制限もストレスを与えてしまう可能性があるので、自由裁量を与えて生産性を高めることが大切です。
働き過ぎの防止策がない
テレワークには働き過ぎの防止策がないと社員が労働時間を超えて働くかもしれません。一方でサボり防止のために制度を厳しくすると、時間内で業務が終わらなくなるケースも増えるでしょう。また上司や同僚のサポートが得られない環境は生産性が上がりにくく、過剰な勤務になる可能性があります。社員が精神的に追い詰められないように、業務効率の低下を防止するための対策が必要になります。
テレワークは今後どうなるのか
テレワークを縮小する企業は増えていますが、新型コロナウイルスの感染拡大の状況から、以前と同じ働き方にならない可能性もあります。さらに政府もテレワークを推奨しているため、テレワークは残りつつ、多様な働き方を検討する必要がでてくるかもしれません。
テレワークに必要なオフィスの在り方
テレワークが広まる中、今後、オフィスはヴィジョンの共有やコミュニケーションを行う場所として必要になっていくでしょう。
企業のヴィジョンを共有する場所になる
オフィスは企業のヴィジョンや方向性を社員に直接伝える場所であることが求められます。ヴィジョンを共有できると、働く上で重要な指針を作れます。リアルで話せる場所はオンラインで伝わりにくい想いや熱量を感じられるので、社員が会社に帰属意識を感じやすくなるでしょう。
コミュニケーションを行う場所になる
リアルで話せる場所があることで、新しいアイデアの発見や様々な視点から気づきを得る機会を作れます。もちろんテレワークでもオンライン上で会話は出来ますが、チームごとの話し合いや1対1の面談の時は、対面の方が互いの理解を深めやすく信頼関係を築くために有効です。
サテライトオフィスとして活用する
サテライトオフィスとは、本社や運営の拠点から離れた場所に設置するオフィスのことです。
仕事に集中できる環境を整えて、テレワークと併用することで業務効率の改善が期待できるでしょう。また会社の遠方に住む社員の移動コストを抑えられます。
まとめ
テレワークを導入した企業が従来の働き方に戻す際は、自社の働き方に合わせて改めてオフィス環境を見直していく必要があります。 コクヨマーケティングは年間25,000件以上の豊富な実績から、お客様の働き方に合わせた空間を提案します。オフィス移転や、移転後のオフィス維持・運用に至るまで、ワンストップでサポートします。コクヨグループの社員が実際に働くオフィスを体感いただける「オフィス見学会」を実施していますので、ぜひご利用ください。
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