オフィス改革とは?行きたくなるオフィスづくりのポイントをご紹介

オフィス改革とは、オフィス環境を見直し、社員の働きやすさを改善するための取り組みのことです。
働き方改革を推進するための施策として、オフィス環境の改善や働き方の見直しをはじめとしたオフィス改革に積極的に取り組む企業が増えています。

この記事では、オフィス改革を検討中の方に向けて、オフィス改革の成功のポイントや具体例などについて解説します。
オフィス改革に取り組む際の参考にしていただければと思います。

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オフィス改革とは

オフィス改革とは、オフィスのレイアウトやデザインなどを変更して、社員が働きやすい環境を整備する取り組みのことを指します。ワークスタイルに変革が求められているなかで、用いられるキーワードです。

【成功事例から学ぶオフィスデザイン3選】空間コーディネートのポイントを解説 | コラム | オフィス移転・レイアウト・デザイン | コクヨマーケティング

オフィス改革の目的

オフィス改革の目的と具体策の一例を以下で解説します。

業務効率化・生産性の向上

業務効率化や生産性の向上を目的としたオフィス改革の場合を考えてみましょう。

例えば、

  • 1人で作業に集中できるソロワークスペースを設置する
  • 業務で連携することの多い部署の近くに、ミーティンスペースを設置する
  • チームで一体感を持ってスピーディに連携しながら仕事を進めることができる環境をつくる  などがあげられます。

オフィスのブース席

社内コミュニケーションの促進

フリーアドレス制の導入や、コピー機や業務で使う文具事務用品などを1つに集めたマグネットスペースの設置は、オフィス空間の効率化に加え、社内のコミュニケーションを活性化させる目的があります。
場の共有によって、他部署の社員同士の接点が増えるため、偶発的なコミュニケーションの促進につながります。

サプライドック

創造性の向上

部署間の壁を取っ払い執務スペースをオープンな空間にすることで、オフィス全体が見渡せるようになり、どこに誰がいるのか、何をしているのかがひと目で分かるため、部署を超えた連携を促進する効果が期待できます。
さまざまなスキルや知識、情報をもつ社員同士が交流をもてるようになるため、個人や部署内ではできなかった創造性やイノベーションが生まれやすくなるでしょう。オープンなオフィス

オープンなオフィス

メンタルヘルス対策

オフィス内に、カフェやラウンジなどのリフレッシュスペースを設置する、オフィスグリーンを取り入れるなどの取り組みによって、社員のリラックスを促す効果も期待できます。これらは、社員のメンタルヘルス対策としても有効です。

企業理念の浸透

オフィス環境の見直しによって、企業理念の具現化ができれば、社員に自社の理念を浸透させることも可能です。

例えば、外資系化学メーカーのクローダジャパン株式会社様は、オフィス移転を機に、社員からたくさんの言葉を集め、社名をあしらったボードを制作されました。
企業としての存在意義は何か、自分たちは何ができるのか等のテーマで、社員から集めた言葉を配置して制作したボードをオフィス内に掲示することで、企業理念の浸透や帰属意識の向上を図っています。

オフィスに掲示したボード

クローダジャパン株式会社様 施工事例

オフィス改革と働き方改革が同義語として用いられる理由

一般的に、オフィス改革と働き方改革は、同義語として用いられることが多いです。以下では、その理由について解説します。

総務省がオフィス改革を実施している

多様な働き方を受け入れる働き方改革を行う際、オフィス改革もセットで実施されるケースが多くあります。その一例として、総務省では働き方改革の推進とともに、オフィス改革にも積極的に取り組んでいます。たとえば、フリーアドレス制の導入やペーパーレス化、予約せずに気軽に利用できる打ち合わせスペースの設置などが挙げられます。

オフィス改革と共に進めることで働き方改革が実現される

働き方改革には、社員がリフレッシュできる環境の整備によって、ストレスの軽減を図ったり生産性を高めたりするほか、モチベーションを向上させることも目的の一つとして挙げられています。
これらの実現のためには、従来のオフィス環境を見直し、社員が快適に過ごすことができる空間すなわち、オフィス改革と共に進めることが重要です。

オフィス改革の具体策

実際に、オフィス改革を行う際の具体策について、それぞれの特徴や期待できる効果について解説します。

フリーアドレスの導入

フリーアドレスとは、従来のオフィスのように固定席を設けずに、社員が席やスペースを自由に選び、作業を行えるワークスタイルのことです。これにより、他部署の社員との交流の機会が増え、コミュニケーション活性化、連携強化が期待できます。フリーアドレスのオフィス

フリーアドレスのオフィス

ペーパーレス化

ペーパーレス化とは、決裁が必要な申請書などの社内文書を紙ベースから電子化に切り替える取り組みのことです。書類の電子化により、申請から承認や決裁までの時間の短縮や、印刷コストの削減にもつなげることができます。
また、ペーパーレス化により、場所にしばられない働き方が可能となり、テレワークの導入やABWを取り入れた働き方への移行もスムーズにおこなうことができます。

リフレッシュスペースの設置

リフレッシュスペースとは、社員が休憩などに利用できる空間のことです。飲み物を飲んだり、居合わせた社員と会話をしたりして、オンとオフを切り替えることができます。業務中に煮詰まったときなどの気分転換にも効果的です。カフェスペースを設置したオフィス

カフェスペースを設置したオフィス

ミーティングスペースの設置

会議室を利用したいときに使えないと、アイデアなどを共有したくても打ち合わせをする機会を失ってしまいます。たとえば、オフィスの一角に、ディスプレイやホワイトボードなどを完備した打ち合わせスペースがあると、ミーティングやオンライン会議なども気軽に行えます。
また、アイデア出しを目的としたミーティングを行う場は、カジュアルな雰囲気のオープンミーティングスペースが適しています。
最近では、アウトドアテイストを用いたミーティングスペースが注目を集めています。

アウトドアテイストのミーティングスペース

オフィス改革を実現するうえでの課題

オフィス改革を推進する際に、考慮すべき課題があります。以下では、どういった点に課題があるのかを解説します。

フリーアドレス化による生産性の低下

フリーアドレス制は、部署や役職を超えた自由なコミュニケーションを可能にするうえで有効です。その反面、部署内のコミュニケーションがとりにくくなるほか、業務開始までの席決めなどの雑務が発生するなどにより、生産性が低下する恐れもあります。フリーアドレス制を導入する際は、どのような目的をもって実施するのかを明確にしておくことが重要です。

また、想定される課題に対しては、あらかじめ運用の工夫や運用をサポートするツールを導入するなどの対策を検討しておくことが大切です。

【導入ガイド付き】フリーアドレスとは?メリット・デメリット、成功のために実践すべき3つのポイントを解説! | コラム | オフィス移転・レイアウト・デザイン | コクヨマーケティング

マネジメントの見直し

フリーアドレス制やペーパーレス化の導入により、従来のマネジメント方法では円滑な管理が行えないという課題が浮き彫りになります。そのため、マネージャー層以上の管理職によるマネジメント手法の見直しが必要です。

情報管理方法の見直し

ペーパーレス化を行うには、社内で管理する情報をすべて電子化する必要があります。それに伴い、クラウドサービスや自社独自のシステムの構築などを検討しなければなりません。また、インターネット環境の整備や、情報漏えいなどのセキュリティリスクへの対策も不可欠です。

オフィス改革を成功に導くポイント

オフィス改革を実施する以上は、効果を実感できる取り組みを行う必要があります。ここでは、成功のためのポイントを解説します。

目的を明確にする

オフィス改革をすすめる上で重要なのは、目的を明確にすることです。
目的を検討する際は、主に、下記の3パターンの方法で実施します。なお、これらの方法を混合して実施することもあります。

<トップダウン型>

経営陣が会社の目指すべき方向性、ビジョンを策定。経営陣が策定したビジョンに基づきプロジェクトメンバー内で具体的な働き方などを検討し、経営陣に答申  

<プロジェクト主導型>

プロジェクトメンバー主導で理想の働き方を策定し、経営陣に答申

<ボトムアップ型>

ワークショップやサーベイを通じて、理想の働き方について社員の一人ひとりの意見を集約し、経営陣に答申

ボトムアップ型で社員の意見を反映したオフィス改革を行う場合には、ワークショップを実施するケースが多いですが、インターネットを利用したアンケートシステム「オフィスサーベイ」の活用もおすすめです。

コクヨでは、社員一人ひとりに対し、今の働き方やオフィスにおける「満足度」や「重要度」を調査し、その結果から、課題の優先順位づけまでを無料で行う働く環境診断「はたナビPro」というサービスをご用意しています。

診断ツールを活用して社員の意見を集約し、定量的に示すことは、経営層と社員の意識のギャップを埋めるための手段としても非常に有効です。

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使用目的に応じて選べる空間を取り入れる

オフィス環境においては、社員の使用目的に合った作業スペース を選択できる設えにすることが大切です。
たとえば、フリースペースだけでなく、1人で作業に集中できる場の設置や、気分転換ができる空間、予約なしで打ち合わせができる会議テーブルの設置などが挙げられます。
このように、メリハリのあるスペースを設けることで、社員は自分に合った場所を選び、自律的な働き方を促進することができます。

ABWを取り入れたオフィス

コミュニケーションが取りやすい工夫をする

コミュニケーションが取りやすい工夫の一つとして、デスクレイアウトが挙げられます。
デスクの配置をジグザク型にすることで、アクティブにひとの動きを誘導し、交流を促進する効果が期待できます。

ジグザグ型レイアウトのオフィス

株式会社公文教育研究会 東京神奈川本部様 施工事例

オフィス改革実施による成功事例

オフィス改革により働き方改革に成功した事例を2つご紹介します。

国家公務員のワークスタイル変革|総務省

総務省の行政管理局では、公的機関におけるワークスタイルの変革を目的としたオフィス改革を推進しています。オフィス環境の見直しでベースとなっている取り組みは、フリーアドレス制です。従来は、窓際の管理職の座席を起点に、役職の順番にデスクを配置していました。

オフィス改革によって、役職や島型のデスク配置にこだわることをやめ、チームごとに自由な座席を選択できるように改善しています。また、予約不要の打ち合わせスペースの設置やペーパーレス化、ICT化のほか、膨大な資料の保管棚を1カ所に集めて配置するなどの工夫も取り入れています。

これにより、個人席における文書量が8割減少したうえに、職員の7割が作業効率の向上を実感できるようになりました。

オフィスリニューアルと共にクラウド導入によるペーパーレス化など、働き方改革に取り組む|株式会社トータテハウジング様

移動式のホワイトボードを設えたオフィス

株式会社トータテハウジング様では、オフィスリニューアルをきっかけに、働き方や働く環境の見直しを行いました。
部署間の連携を強化するため、1島1部署で配置し、毎日同じ席で仕事をするという固定席の運用から、フリーアドレス制に変更。執務スペースには、すぐに打合せができるよう、移動式のホワイトボードを設置するなど、コミュニケーション活性化のための工夫をされています。また、場所にしばられない働き方を実現するため、クラウド導入によるペーパーレス化を実現。

これらの取り組みにより、オフィスリニューアル後に社員の方に対して行ったアンケートでは、以下の回答が得られました。

<リニューアル後のアンケート結果>

  • 職場環境が快適になった:80%
  • 会話が増えた:50%
  • フリーアドレスにして良かった:80%
  • ICT活用できている:75%
  • 資料共有がしやすくなった:60%

オフィス環境の見直しと共に働き方を見直すことで、働き方改革が進んでいます。
これらの取り組みが評価され、第33回日経ニューオフィス賞 中国ニューオフィス推進賞を受賞されました。

株式会社様トータテハウジング様のオフィス改革に関する詳しい情報は、こちらから

まとめ

オフィス改革の実施により、社内コミュニケーションの活性化はもちろん、多様なワークスタイルにも対応できます。上記のポイントや事例を参考にして、自社に合った取り組みを行いましょう。

コクヨマーケティング株式会社は、年間25,000件以上の豊富な実績から、お客様の働き方に合わせた空間を提案する会社です。オフィスの移転や移転後のオフィスの維持・運用に至るまで、ワンストップでサポートします。また、コクヨのオフィス体験ができる「オフィス見学会」も実施中です。

オフィス環境の見直しをご検討中の方は、気軽にお問い合わせください。

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よくあるご質問

オフィスの移転に関して

コストを抑えて移転を行いたいです。どんな方法がありますか?

コストを抑えた移転は、移転先ビルの選定から始まります。

お客様の働き方から、出勤率やオフィス機能を見極め、契約面積を最適化する事が重要になります。

ぜひ、移転先のビル検討からご相談ください。

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見積もりを依頼する際に用意しておくことはありますか?

移転費用は、オフィスの面積や諸条件によって大きく異なります。

基本的には弊社の担当者が現場へお伺いし、現地調査を行った上で、お見積りを作成いたします。

現状の平面レイアウト図や移転先の図面をご用意いただければ、より早くお見積りが可能です。

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見積もり段階での費用は発生しますか?

基本的にお見積りは無料で対応しております。費用が発生する場合は、事前にご連絡いたします。お気軽にご相談ください。

大体どのくらい前から準備をすれば良いですか?

平均8ヵ月~1年程度の準備期間が必要です。規模にもよりますが、短期の移転でもコクヨマーケティングなら、計画立案から移転先オフィス運用までのスケジュール提案・管理が可能です。

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オフィス移転の経験がないため、何から手を付ければ良いか分かりません

お客様の環境・状況によって、何から始めれば良いのかは全く異なります。
コクヨマーケティングでは、ヒアリングや現状調査を行う事で、お客様それぞれのゴールイメージを明確化し、いつまでに何を行う必要があるのかを適切にご提案いたします。

移転準備の業務まで手が回るか心配です

年間25,000件以上の実績を持つコクヨマーケティングは、お客様の移転プロジェクトを円滑に進めるために、移転先ビルの選定からオフィスの運用まで、ワンストップでサポートいたします。経験豊富な弊社のスタッフにおまかせください。

オフィスのリニューアルに関して

社内のレイアウトを変更したいのですが、現状図がありません

正確なレイアウト設計を行うため、直接現場へお伺いして実測し、現状図を作成いたします。OA機器、サーバー、電話交換機の配線状況や、家具配置の安全性なども考慮した上で、現状図作成から変更図の作成も可能です。

業務を続けながら施工してもらうことは可能ですか?

ご依頼の内容によって異なります。家具の移動や配線工事であれば、業務を続けながら施工を行う事が可能です。
造作やパーティションの解体など、工具の音が大きく、作業スペースが必要な場合は、ビル管理と調整しながら、土日や夜間を利用して安全に施工を行います。お客様ごとに詳細なお打ち合わせをし、最適なスケジュールをご提案いたします。

どのくらいの費用がかかりますか?

リニューアル費用は、オフィスの現状や、お客様の解決すべき課題、目指す働き方によって、大きく異なります。
コクヨマーケティングでは、オフィスづくりのプロフェッショナルがヒアリングや現状調査を行い、家具やICT、内装工事からオフィスの運用方法まで、幅広いご提案をいたします。お見積りは無料で対応しております。お気軽にご相談ください。

フリーアドレスやWEB会議の導入など、新しい働き方の提案も行っていただけますか?

はい。社会の変化やお客様の課題に対して、柔軟に対応できる働き方を様々な角度からご提案いたします。時代の動きに合わせて、これからの新しい働き方を一緒に考えていただけるのが「コクヨライブオフィス」です。コクヨ社員が多様な働き方を実践するオフィスをご案内させていただきます。

詳しくはオフィス見学のページをご確認ください。

各部署の意見を取り入れたリニューアルを行いたいです。何か方法はありますか?

コクヨの働く環境診断 はたナビ プロ」によって、社員の意識やオフィス環境の課題の見える化と、優先順位付けが可能です。

各社員に専用WEBページの案内をメールで発信し、任意の期間内で64問の質問に回答して頂く仕組みです。

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