アウターブランディングとは社外を対象としたブランディングのことをいいます。企業ブランディングには、社外を対象としたアウターブランディングと社内を対象としたインナーブランディングがあります。どちらか片方を実施するのではなく、両輪で考えていくことが大切になってきます。またアウターブランディングをオフィスづくりに取り入れることで、社外に対して企業ブランドをアピールしやすくなります。この記事では、アウターブランディングのメリットとオフィス空間を利用してアウターブランディングを進めた成功事例をご紹介します。
アウターブランディングとは
アウターブランディングを行う目的やインナーブランディングとの違いを解説します。
そもそもアウターブランディングとは
まずブランディングとは自社のブランド力や価値を高める施策のことで、ブランディングの対象によってアウターブランディングとインナーブランディングに分けられます。アウターブランディングとは、具体的には顧客や取引先や投資家などを対象とした社外に向けたブランディングのこといいます。主に社外に自社ブランドや商品・サービスをポジティブに発信し、一貫したイメージを持ってもらうことを目的としています。
インナーブランディングと異なる点
インナーブランディングとは、社内に向けたブランディングのことで、主に自社の企業理念やブランドの価値を社員に深く浸透させる取り組みのことをいいます。たとえば、社内表彰やオフィス環境改善、福利厚生などが挙げられます。社外に向けて発信するアウターブランディングとは対象が異なりますが、同じ企業ブランド価値を伝える点は共通しているので、インナーブランディングとアウターブランディングは両輪で考えていくことが大切になっていきます。
【事例3選】インナーブランディングとは|具体的な手法や注意点など解説 |
オフィスブランディングの一環
「企業が大切にしていること」や「企業が目指していること」など、企業理念やメッセージを社外に伝える手段としてオフィス空間を活用する企業様が増えています。特に来訪者が目にするエントランスや応接室で取り入れる企業が多く、自社のコンセプトに合った設えにすることで企業理念などを来訪者へ印象づけることができます。また最近の就活生は就職先を選ぶポイントとして「オフィス環境」を重視している傾向が高く、人材採用のためにオフィスデザインに力をいれる企業様も増えてきています。
メインエントランスは入口壁面に、名古屋中心部の航空写真を貼付けし社内外へアピールしています。ガラスの壁面で構成された会議室や応接室は、空間を広々と開放的に感じられることで、開かれた企業イメージを演出しています。
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アウターブランディングの3つのメリット
アウターブランディングには、どのようなメリットがあるのでしょうか。主な4つのメリットを解説します。
1.認知度が向上する
アウターブランディングに取り組むことで、ブランドや商品・サービスを多くの方に知ってもらうことが期待できます。認知度を拡大するだけでなく、顧客や取引先に自社のブランドを共感してもらうことで、新規顧客からの商品・サービスの購入につながるほか、既存顧客から継続的な利用も期待できるでしょう。
2.競合企業と差別化できる
アウターブランディングによって、競合する企業の商品・サービスとの差別化も期待できます。自社の商品・サービスと競合するものがある場合、ブランドの価値に明確な差があると、価格競争を避けられ、収益性の向上にもつながります。
3.長期的な成長が見込める
アウターブランディングを実施し、新規顧客開拓や既存顧客との関係性を強化することで、長期的な成長が見込めます。企業ブランドが向上すれば「このブランドの商品だからこそ買いたい」「この会社に依頼したい」といった企業ブランドのファンを増やすことができ、ブランドや商品・サービスだけでなく企業そのものへの共感が得られます。
アウターブランディングを成功に導く3つのポイント
アウターブランディングには、いくつかのポイントがあります。主な3つを解説します。
ブランドコンセプトを絞る
ブランドコンセプトとは、ブランドの価値や本質を理解しやすく示したものになります。自社のブランドや商品・サービスはどのような価値があり、どのようなニーズがあるのかを明確にしたうえで言語化しましょう。ブランドコンセプトが明確になれば、オフィスのコンセプトも明確にしやすくなります。
多くのチャンネルを利用する
広告や販促、広報など多くのチャネルを駆使し、社外への露出を高めることが大切です。具体的にはテレビや新聞や雑誌Webサイト、SNS、自社ホームページなどがあります。オフィスのエントランスや応接室にブランディングの要素を表現するのも有効です。
インナーブランディングと連携を図る
アウターブランディングのみを実施するのではなく、同時にインナーブランディングの取り組みも重要になってきます。そもそもインナーブランディングは、アウターブランディングを成功させるための土台となります。自分が所属している企業は価値があると認識できれば、社員の自社に対するロイヤリティやエンゲージメントも高まるでしょう。オフィスにブランディングの要素取り入れ、インナーブランディングとも両立させたオフィスづくりの事例をご紹介します。
株式会社フジドリームエアラインズ様は、社員が愛着をもって快適に働けるオフィスを目指し、リニューアルを実施しました。新しいオフィスは従業員からの人気が高く、来訪者にオフィス内を紹介する人が増えています。
株式会社トータテハウジング様は、オフィスリニューアルにあたり「コミュニケーションの連鎖」をコンセプトに掲げ、オープンスペースやフリーアドレスを導入しています。2階の接客フロアにある「リビングルーム」「ダイニングキッチン」は、仕事中のオンオフ切り替えの場(リラックスして仕事を行う場)として活用していますので、お客さまの生の声や来訪された時のリアクションを感じることができます。また、3階のオフィスフロアにも間近で社員の働く姿を見ていただくことで、トータテハウジングへの愛着や理解の促進とともに、特に内勤の社員にとっては、お客さまと直に接する機会が少ないことから、貴重な接点の場にもなっています。
オフィスでアウターブランディングを効果的に進める手順
オフィスでアウターブランディングを効果的に進めるには、現状の把握やブランド要素の決定、ブランドの訴求がポイントになってきます。具体的な手順を解説します。
1.現状の把握
はじめに市場環境を分析し、自社の商品・サービスが持つ強みを明確にしましょう。ブランドや商品・サービスを訴求すべきターゲット層を固めます。競合他社と差別化を図れ、優位に立てるブランドとしての価値を見つけましょう。
2.ブランド要素の決定
次に顧客に抱いてもらいたいイメージを決定しブランドの要素を決めていきます。ブランドの要素とは、ロゴやキャッチコピー、コーポレートカラー、キャラクターなどです。受付やエントランスの内装にコーポレートカラーを取り入れるなど、オフィス空間は企業そのものを表現しやすく、ブランドイメージに直結するので、オフィスの移転やリニューアルを検討する際にはオフィスブランディングについて意識されることをおすすめします。
【コクヨのオフィスデザイン事例】株式会社サクラクレパス様https://www.kokuyo-marketing.co.jp/jirei/new-construction/post-46/
定めたブランドの要素を言語化しオフィスに取り入れたら、外部に対しブランドメッセージとして訴求しましょう。就活生向けには働く環境の紹介としてオフィスをホームページで紹介するのも有効です。そのほか、SNS、イベントなどのツールを活用していきましょう。
3.ブランドの訴求
定めたブランドの要素を言語化しオフィスに取り入れたら、外部に対しブランドメッセージとして訴求しましょう。就活生向けには働く環境の紹介としてオフィスをホームページで紹介するのも有効です。そのほか、SNS、イベントなどのツールを活用していきましょう。
まとめ
アウターブランディングとは、社外を対象にしたブランディングのことです。社内を対象としたインナーブランディングと連携することで、企業ブランドの価値だけなく社内エンゲージメントの向上も期待できます。とくに最近では、オフィス空間を企業理念やメッセージを伝えるツールとして活用する企業様が増えています。コクヨマーケティングでは、年間25,000件以上の豊富な実績から、お客様の働き方に合わせた空間を提案しています。オフィス移転はもちろんのこと、移転後のオフィス維持・運用に至るまで、ワンストップでサポートします。コクヨグループの安心・信頼とともに、コクヨ社員が実際に働くオフィス体感いただける「オフィス見学会」を実施していますので、まずはお問い合わせください。
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