フレキシブルオフィスとは、「シェアオフィス」や「コワーキングスペース」など、
用途に合わせて柔軟に利用できるオフィスの総称です。
新型コロナウイルス感染対策の1つとして取り入れる企業が増え、注目を集めるようになりました。
この記事では、オフィスの見直しを検討している経営者様や担当者様に向けて、フレキシブルオフィスについて解説いたします。
フレキシブルオフィスとは?
フレキシブルオフィスとは、どのようなものでしょうか。
ここでは、フレキシブルオフィスの概要や特徴などを解説します。
概要
フレキシブルオフィスとは、一般的なオフィスとは異なり、
企業で働く社員からフリーランスまで幅広い層のワーカーが利用できるオフィスの総称です。
厳密な定義はありませんが「シェアオフィス」や「コワーキングスペース」「レンタルオフィス」などを指します。
それぞれ契約プランや設備内容は異なるため、働き方に合ったフレキシブルオフィスを見つける事が大切です。
特徴や活用方法
一般的な賃貸オフィスは、数年単位で契約するのが基本です。
それに対してフレキシブルオフィスは、短期間での契約が可能です。
仕事を進めるために必要な設備が一通り揃っており、契約後は自分たちで特別な準備をせずに、すぐ業務に着手できます。
また、法人契約だけでなく、個人での契約も可能です。
フレキシブルオフィスは、もともと柔軟な使い方が想定されているため、
ニーズに合うような様々な契約プランが用意されています。
フレキシブルオフィスの市場規模が拡大している
ザイマックス総研が行った調査によると、
東京都23区内にあるフレキシブルオフィスの数は2011年時点では46件でした。
しかし、2021年には762件に増加しており、約10年で16倍にもなりました。
新型コロナウイルスのオフィス感染対策として多くの企業でテレワークが導入されたのと同時に、
需要が高まったため、近年急増したと考えられます。
この動きは日本に限らず、世界中でフレキシブルオフィスに対する需要が拡大しています。
※参考:フレキシブルオフィス市場調査2021|ザイマックス総研の研究調査
フレキシブルオフィスが重視される理由
フレキシブルオフィスを重視する企業が増えた理由として、
働き方改革により、働き方の多様化が進んでいることが挙げられます。ワーカーにとって、
自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働けるかどうかは、仕事を続けるうえで重要なポイントです。
また、コロナ禍でテレワークを導入する企業が急増しました。
テレワークは自宅で取り組むケースも多いですが、なかには設備が整っているフレキシブルオフィスの方が
自宅よりも作業しやすいと感じるワーカーもいます。
仕事に適した環境を提供すれば、人材不足や採用の問題なども解決しやすくなるでしょう。
仕事と子育て・介護の両立が必要な社員にとって、利便性の高い場所を活用してもらう事で、
負担を減らし、より効率的に働いてもらう事も可能となります。
フレキシブルオフィスのメリット・デメリット
フレキシブルオフィスには、メリットとデメリットの両方があります。
ここでは、メリットとデメリットについて解説します。
【メリット】
コスト削減につながる
フレキシブルオフィスで働く社員が増えれば、
これまで社員全員が出社していた都心のオフィスの面積を減らすことができます。
本部としての機能を維持するための最低限の面積さえ確保すれば問題ないことから、賃料の削減に繋がります。
多くの場合、フレキシブルオフィスは月単位での契約が可能です。
また、基本的なオフィス家具やITC機器などもともと設備が整っているため、低コストかつスピーディに導入できます。
複数拠点を持ちやすい
フレキシブルオフィスによっては、全国の複数箇所でオフィスを利用できるサービスを展開しています。
本社や支社以外に、複数の拠点を持ちたいと考えている企業も、ニーズに合わせて利用できます。
また、新しい拠点として月単位で契約すれば、
自分たちで1から物件を借りて拠点を増やすよりも低リスクでの運用が可能です。
社員が出張の際に活用したり、テレワークを推進したりするためにも役立ちます。
災害対策としてオフィス以外の拠点として利用できるようにするなど、先を見通しにくい場面でも柔軟な使うことができます。
優秀な人材確保につながる
フレキシブルオフィスは全国的に増加しています。
そのため、居住地を問わず幅広い地域から人材を採用可能です。
また、様々な問題で通勤できない状態になっても、離職する可能性を抑えられます。
これによって長期的な人材育成が可能になり、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。
また、雇用する人材が増えたとしても、
フレキシブルオフィスを活用していれば本部のオフィスの面積を増やさなくても対応できます。
コミュニケーションを創出する
フレキシブルオフィスは、様々なワーカーが共同で利用するケースが多いです。
企業に属さずフリーランスのワーカーも利用しています。
普段関わる事のなかった人間同士が顔を合わせることで、刺激を受けたり、
これまでにないコミュニケーションが発生したりします。
また、情報交換をすることによって、コラボレーションが生まれる可能性もあります。
【デメリット】
セキュリティ面でのリスク
フレキシブルオフィスは、基本的に共有スペースを利用します。
そのため、注意しないとセキュリティリスクが高まる危険性があります。
セキュリティリスクに備えるためには、書類やパソコンを置きっぱなしにして席を離れないようにすることが大切です。
また、重要な作業に取り組む時は、個室を選ぶのも1つの方法です。
フレキシブルオフィスの活用事例
フレキシブルオフィスは、具体的にどのように活用されているのでしょうか。
ここでは、主な活用事例を3つ紹介します。
状況が落ち着くまでの一時避難
新型コロナウイルスの流行により、今後の事業の見通しが不明確で、
テレワークを導入してオフィス縮小を検討している企業もあります。
そのような場合、一時的なオフィススペースとして利用可能です。
短期間の契約が可能なため、状況が落ち着くまでの一時避難場所として利用できます。
オフィス分散化の実現
分散型オフィスとは、コアオフィス・フレキシブルオフィス・在宅勤務を組み合わせている形態です。
オフィスを分散化させることで、様々な外部環境の変化にもスムーズに対応しやすくなります。
例えば現在多くの企業が取り組んでいる新型コロナウイルスの感染予防においても、分散型オフィスは有効です。
また、災害を受けた時に分散型オフィスを導入しておけば、
状況に応じて柔軟な対応がしやすくなり、事業の継続性も高まります。
ワーケーションニーズへの対応
ワーケーションとは、休暇を取りつつ仕事に取り組むワークスタイルです。
仕事を表す「Work」と休暇を表す「Vacation」を組み合わせ、ワーケーションという言葉が生まれました。
ワーケーションの実現も、働き方の多様化を促し、ワーカーの満足度を向上させる方法の1つです。
旅先では仕事に取り組むための環境が整っていない場合もありますが、
フレキシブルオフィスがあれば簡単に作業用のスペースを確保できます。
まとめ
以上のように、フレキシブルオフィスには様々なメリットがあるため、導入する企業が増え続けています。
年間25,000件以上のオフィスづくりの実績を持つコクヨマーケティング株式会社は、
お客様に合った働きやすい環境をご提案しております。
オフィスの縮小移転や、フレキシブルオフィスづくりなどのご相談も承ります。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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