近年、積極的に植物をオフィスへ取り入れる企業が増えています。植物があるだけで、オフィスの印象は大きく変わります。
また、植物にはリラックス作用や、空気をきれいにする働きがあると言われています。
この記事では、オフィスの緑化を検討中の方に向けて、植物がもたらす具体的な効果やメリット、取り入れ方の事例などを紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。
オフィス緑化がもたらす効果・メリットとは?
オフィスの緑化には、多くの効果やメリットがあります。ここでは、代表的な例を3つ紹介いたします。
ストレスを軽減する
植物が人の視界に入る事で、精神の安定を示す脳波「アルファ波」が増えると言われています。
アルファ波の増幅によって、心拍数の安定や筋肉の緊張を緩和させる事も分かっており、ストレスの軽減に繋がります。
また、植物には空気中の有害物質を吸着・分解するなど、空気環境の快適性を向上させる働きがあります。
オフィスの緑化は、社員がのびのびと働く事のできる空間づくりの方法の1つと言えます。
【参考】観葉植物の生活環境に対する影響評価 : 環境デザインのための基礎的研究
視覚疲労を軽減する
植物の緑色には目の疲れを和らげる働きがあります。
長時間のデスクワークなどで目に疲れを感じた時は、オフィスの植物を眺める事で疲れ目が改善されます。葉からは水分が蒸散するため、室内の乾燥を防ぎ、ドライアイの対策にもなります。
【参考】観葉植物を見ることがVDT作業に伴う視覚疲労に及ぼす影響
コミュニケーションを活性化する
オフィスを緑化する事によって、社員の緊張がほぐれ、自然と社内のコミュニケーションが円滑になります。
イライラしている人と話すとイライラがうつったり、緊張している人を見ると緊張がうつったりした経験はないでしょうか。リラックスした人と話せば、こちらもリラックスできます。この好循環によって、コミュニケーションが活性化すると、業務効率やエンゲージメントが高まるといったメリットにも繋がります。
既にオフィスの緑化に取り組んでいる企業に対してコクヨが行った調査では、オフィスに植物を導入する事によって得られた効果として、以下のような結果となりました。
【オフィスに植物を導入する事により得られた効果】
- ストレス軽減効果を感じた:76.9%
- 視覚疲労緩和効果を感じた:77.9%
- 社内コミュニケーションが活性化された:73.9%
※DAYS OFFICE_GREEN/BOOK(コクヨ)より
オフィスで管理しやすい植物の特徴
オフィスは、基本的に太陽光が入らない環境です。
オフィスを緑化するには、オフィスの環境に適していて、管理のしやすい植物を選ぶ必要があります。
葉が落ちにくい
植物の品種によっては、季節の変化や、触れるだけで葉が落ちてしまうものもあります。
葉が落ちると、少しの風が吹いたり、人が通ったりするだけで散らかってしまうため、掃除が大変です。オフィスの緑化には、葉が落ちにくい品種を選ぶ事がポイントになります。
水やりが少なくて済む
植物には水やりが欠かせませんが、品種によっては毎日朝夕1回ずつ水やりしなくてはならない品種があります。水やりを忘れて枯らしてしまうと、見栄えもよくありません。乾燥に強く、水やりの頻度が少なくても済む、枯れにくい植物の中から選ぶと管理しやすくなります。
例)パキラ
日陰でも育てやすい
オフィスには直射日光が入る事がほとんどありません。そのため、日光が多く必要な植物を選ぶ事は避けましょう。
モンステラやポトス、ドラセナなどが、日陰でもよく育つ品種として挙げられます。
例)モンステラ
例)ポトス
成長が遅く型崩れしにくい
成長が遅い植物や、成長しても大きくならないもの選ぶ事もポイントの1つです。
植物が大きくなると、置き場所を変えたり、オフィスのレイアウトを変更したりする必要があります。
形を整えるためにメンテナンスも必要となり、慣れない作業で余計な時間を要します。形が変わりにくい品種を選ぶ事で、これらの手間を省く事ができます。
オフィス緑化の具体例
オフィスへの植物の取り入れ方について、6つの具体例を紹介いたします。
鉢植えを置く
オフィス緑化の方法として最も簡単なのは、鉢植えを置く事です。
執務スペースや休憩スペースなど、人の動線にかからない場所に置く事から始めると良いでしょう。エントランスに置く事で、来客時にも良い印象を与える事ができます。
上から吊るす
吊り下げ型のプランターを用いて観葉植物を設置するで、解放感のある空間を演出する事ができます。
オフィスの緑化をしたいけれど、スペースが無くて困っているケースもある場合は、天井から吊るすハンギングポットを活用すれば、床に鉢を置かずに植物を取り入れる事ができます。
壁にかざる
オフィスの緑化には、壁にグリーンウォールを設置する方法もあります。
壁一面を植物で覆うグリーンウォールは、おしゃれなインテリア感覚もあり、来客時にもインパクトを与える事もできます。
パーティションに取り付ける
植物とパーティションを組み合わせる事で、圧迫感なく、ゆるやかに空間を区切る事ができます。
木目調のパーティションを選ぶ事で、よりナチュラルな雰囲気になります。
棚に置く
背の低い植物のプランターであれば、棚や書庫などにも簡単に植物を取り入れる事ができます。
空いているスペースに置くだけで、さわやかな印象になります。
床に人工芝を敷く
床に芝生を敷けば、床一面を緑化できてオフィスのイメージを大胆に変えられます。
天然芝ではなく人工芝を敷くので、手入れの必要はありません。
オフィス緑化にかかる費用
オフィスの緑化には、イニシャルコストとランニングコストがかかります。
植物や鉢、プランターなどの購入費は、イニシャルコストであり、設置面積や観葉植物の数、種類によって異なります。植物を栽培するために必要な水や肥料はランニングコストです。ランニングコストを抑えたい場合はフェイクグリーンがおすすめです。
オフィス緑化におすすめのアイテム
オフィス緑化におすすめのオフィス家具をご紹介します。こちらで紹介する製品はすべてフェイクグリーンのため水やりなどの手間がかかりません。
オフィスの中に自然を感じる空間を(コクヨ Patio)
コクヨのPatio(パティオ)は、オフィスの中に自然を感じる空間をつくることができる家具シリーズです。テーブルやコンセントプランターに組み込まれたグリーンは、メンテナンスフリーの人工植物を使用しています。
様々なオプションを組み合わせることによって、簡単に緑あふれる執務スペースやリフレッシュスペース、ランチスペースを作ることができます。
Patioセンターテーブル
グリーンが空間をシンボリックに彩り、居心地のよい雰囲気を演出します。
ルーバーパネル
コンセントプランター
オフィス緑化の事例
以下では、オフィスの移転やリニューアルにあわせて緑化も行った企業様の事例を紹介いたします。
フリーアドレスを導入した執務室の一部です。オフィス内ワークの社員が多いため、明るく癒しを感じる植物を多い内装デザインとなっています。
特に、植栽を大胆に取り入れた造作家具は、オフィス空間に解放感を与えています。
家具は自然の色に近い「アースカラー」を選ぶ事で植物ともなじみ、全体的にナチュラルな雰囲気のオフィスとなっています。
同じくフリーアドレスを導入した執務空間です。
観葉植物以外にも、芝を模したカーペットや、木目調の上げ床が採用されており、外で働いているように感じるオフィス空間です。
自由な発想やカジュアルなコミュニケーションを促進する環境となっています。
木目や優しい色調の家具が採用されたリフレッシュエリアです。
動線にかからないよう、上手く鉢植えの植物が配置されています。中央の植栽を取り入れた造作テーブルは、グループでの利用も可能ですが、植栽によって少し視線を遮る事で、社員が落ち着いて休めるようになっています。
まとめ
オフィスを緑化する事で、ストレスの軽減やコミュニケーションの活性化など、様々な効果が期待されます。
また、取り入れ方も様々で、オフィスの雰囲気を大きく変える事ができます。オフィス環境に合った観葉植物を上手く取り入れて、快適なオフィスづくりを行いましょう。
コクヨマーケティングでは、オフィスの緑化についてのご相談も承っております。
ぜひお気軽にお問合せください。
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