オフィスの入口を整備すると、企業のイメージアップや生産性の向上など様々な効果が期待できます。
今回は、オフィス移転や改装、レイアウト変更を検討中の方に向け、オフィスの入口を整備する重要性を解説します。
オフィスの入口に求められている役割から整備する際の注意点、来訪者に好印象を与えるレイアウト・内装例まで紹介します。
オフィス入口(エントランスや受付)の整備が重要な理由とは?
オフィスの入口は、お客様に居心地の良い空間を提供し、企業の魅力をアピールする場所です。
オフィス入口の整備が重要な理由を解説します。
オフィスの入口は企業の顔
オフィスの入口は、企業を訪問したお客様が初めて目にする場所です。
第一印象は数秒程度で決まると言われています。
相手と出会うまでのわずかな待ち時間でも、お客様により良い印象を与えられるよう配慮せねばなりません。
自社に対してポジティブな印象を持ってもらうべく、多くの会社がオフィスの入口のデザインやレイアウトにこだわって設計しています。
コクヨ名古屋ライブオフィスのエントランスに設置してある受付台は、2023年にオルガテック東京(国際オフィス家具見本市)へコクヨが出展した際に使用した木製の什器を再利用しています。詳しくは、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
お客様との出会いの場
オフィスの入口でお客様に待っていただく間に、企業理念や事業内容をプロモートしましょう。
うまく企業の魅力を伝えられると、以降の取引が有利に進む可能性があります。少しの時間も有利に使うためには、オフィス入口の設計やデザインなどを検討すべきです。
オフィスの入口を整備することで得られるメリットがある
オフィス入口を整備することは、お客様のみならず従業員にとっても付加価値をもたらします。
整備のポイントは、CI(コーポレートアイデンティティ)やVI(ビジュアルアイデンティティ)を意識してオフィスの入口をデザインすることです。
お客様に好印象を持っていただくとともに、従業員がいきいきと働け、企業に貢献する気持ちを高めるように計画し、生産性を向上させましょう。フロアの面積が小さく、スペースが狭い場合でも、工夫しだいであらゆる表現が可能です。
オフィスの入口に求められる役割
オフィスの入口は、ただの待合室として機能するだけではありません。
オフィスの入口に求められる、多くの役割について紹介します。
受付、カウンターとしての機能(有人、無人)
オフィスの入口には、受付またはカウンターが設置され、お客様の訪問目的に応じて案内を行います。
有人の場合は、スタッフが応対しますが、無人の場合はタブレットやタッチパネルなどが設置され、お客様みずから訪問相手にコンタクトを取ります。
<受付(無人化)システムの導入がもたらすこと>
オフィスの入口を無人化すると、受付から各部門に連絡を行う電話対応業務や、人件費を削減できます。操作性にすぐれ利便性の高い無人化システムを導入することで、企業のイメージアップも期待できます。
待合室や簡単な打ち合わせができる場としての機能
オフィスの入口スペースに余裕があれば、待合室や打ち合わせの場として活用することができます。お客様が落ち着いて過ごせるようにソファやテーブルを配置しましょう。
展示スペースとしても役立つ
オフィスの入口に、企業パンフレットや自社商品を展示することも可能です。
展示スペースに置く家具や設備は、展示物を目立たせ、展示内容を変えても使いまわせるものを選びましょう。
オフィスの入口でできるお客様の印象を良くする方法
オフィスの入口では、お客様に不便さや不快さを感じさせないように配慮しましょう。
お客様の印象を良くする方法を紹介します。
清潔さを保つ、消毒液などを設置する
オフィスの入口が不潔であると、企業全体がルーズに見られてしまいます。清潔感や、感染症対策についても十分な対策を実施していることをアピールしましょう。日々の清掃だけでなく、受付まわりに消毒液を設置するなどの対策が有効です。
企業イメージ、企業理念をエントランスで表現する
オフィスの入口に配置する家具やインテリアやデザインにこだわることで、お客様に企業イメージや企業理念などを、効果的に伝えられます。
企業のロゴを掲げたり、コーポレートカラーを床や天井などの広範囲に用いたりといった方法により、ブランディングが可能です。また、色ごとの心理効果も考慮しましょう。たとえば「ブルー」には、清潔さ・知性・合理性などを連想させる効果があります。
<企業イメージにあったインテリアで統一する>
企業イメージにあったインテリアで統一しましょう。
たとえば、ナチュラルで温かなイメージの企業の場合は、木目の家具のような天然素材でまとめるなどの手段が有効です。
会社の安心・信頼を伝える温かく明るい雰囲気を、木目やグリーンで表現したエントランス
一般社団法人日本自動車連盟様 施工事例
<全体的に企業のイメージにあったデザインにする>
企業イメージにあったデザインは、企業のサービスや商品をもとに考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば、医療メーカーには明るくてクリーンなイメージが求められます。
観葉植物を置く、採光性を高めるなどすると、イメージにあったデザインづくりに役立ちます。
タブレット利用や、無人カウンターの設置も方法の1つ
企業によっては、オフィスの入口が無人化されている場合もあります。
スタッフが直接応対できないことによる不便さを解消するには、タブレット、または電話等を用いた受付システムなどを検討しましょう。利便性のよい無人環境を構築できれば、先進的・機能的な印象をお客様に持っていただけます。
香りでおもてなしする
オフィスの入口にアロマディフューザーを置くことで、来訪者に対して香りから好印象を与える効果が期待できます。
業務用のアロマディフューザーには、噴霧濃度が調節できるものやタイマー運転機能が付いているタイプなど、様々な種類の商品があります。
オフィスの入口を新設、リニューアルする際の注意点
お客様と企業、両方の目線でオフィスの入口を設計しましょう。オフィスの入口を新設・リニューアルする際の注意点を紹介します。
セキュリティを意識する
オフィス内部がオフィスの入口から丸見えになっていたり、誰でも内部に出入りできたりする状態は、セキュリティ面に不安があります。
機密情報がもれる恐れがあるだけでなく、取引をするお客様に、不安を与えかねません。間取りや設備を工夫し、セキュリティ体制を整えましょう。
<セキュリティレベル設定例>
レベル1:オフィスに用のある方が一定の監視の元に出入りできるエリア(例:エントランス)
レベル2:許可を得た方が、限定された範囲を利用できるエリア(例:来客スペース)
レベル3:社員、もしくは許可を得たパートナーが、社員同伴で利用できるエリア(例:執務スペース)
レベル4:一般社員が認証カードによって出入りできるエリア(例:役員ゾーン)
レベル5:特別に許可を得た社内メンバーのみが「必要時」に利用するエリア(更衣室、サーバールーム、重要書類収納庫)
お客様の行動のしやすさを意識する
オフィスの入口に不要なものが多いと、お客様がスムーズに行動できません。デザイン性を考慮して置いたインテリアであっても、設置場所に配慮しましょう。また、従業員のロッカーや傘立てのような備品も、移動の妨げのない場所に設置するなど動線への配慮が必要です。
お客様を社内へご案内する際の導線を意識する
オフィスの入口から応接室へ移動する動線も、スムーズになるよう意識しましょう。
移動距離が短いように間取りを設計する、セキュリティを考慮し執務スペースとオフィス入口・応接室をわける、などの工夫が求められます。
オフィス入口(エントランス・受付)のレイアウトのご提案
オフィスの入口における具体的なレイアウト例を紹介します。オフィス移転や改装・レイアウト変更の際に参考にしてください。
有人カウンターは入口の正面は避けて設置する
有人の受付やカウンターを設置する場合は、入口から入ってまっすぐ正面を避け、わかりやすい位置を選びましょう。
おすすめは入口に対し、斜めあるいは横方向です。正面を避けることで、お客様の緊張が和らぎます。
コクヨマーケティング株式会社 霞が関ライブオフィス
案内版を設置する(デジタルサインなど)
オフィスの入口で待っているときに、デジタルサインなどの案内板があると、効果的に企業に関する情報を提供できます。
待合場所から見やすい位置に、案内板を設置しましょう。
待合スペースはある程度の広さを設ける
待合スペースが広いと、お客様同士の間隔を十分に取れ、ゆったりとお待ちいただくことが可能です。
また、感染症対策のためにも、一人ひとりの距離を保つことは重要です。
企業イメージと統一したインテリアでパンフレットや自社製品などの展示を行う
パンフレットや自社製品を展示することで、自社のことをより深く知ってもらう機会をつくることができます。
展示内容を検討する際は、雑多な印象を与えることのないよう、オフィス入口のデザインに統一感が出るように計画することが大切です。
コクヨマーケティング福岡ライブオフィス
オフィス入口(エントランス・受付)のデザイン事例
オフィス入口のデザイン事例を紹介します。
装飾にグラフィックを用いる
オフィスの入口にスペースの余裕がない場合は、グラフィックを用いた装飾がおすすめです。
グラフィックとは、壁面を写真やイラストなどでデザインしたもので、企業イメージや理念を表現できます。
デジタルグラフィックを用いたオフィスエントランス コクヨ株式会社
デジタルサイネージで映像を流す
デジタルサイネージとは、あらゆる情報を伝えるディスプレイです。インパクトの強さから、お客様や面接に来た学生などに、企業イメージや理念・インフォメーションなどを効率良く伝えられます。
エントランスをオープンな空間にする
エントランスを開放的なデザインにすることで、多目的な利用が期待できます。
心地よいエントランスは、受付、待合スペースとしてだけでなく、打ち合わせスペースとしても活用可能です。
まとめ
オフィスの入口とは、企業の顔ともいえる空間です。
お客様に好印象をもっていただき、従業員の生産性を高めるために、オフィスの入口は念入りに整備しましょう。
コクヨマーケティング株式会社は、年間25,000件以上の豊富な実績から、お客様の働き方にあわせたオフィス空間を提案します。経営課題の解決に向け働き方からアプローチし、オフィス移転はもちろんのこと、移転後のオフィス維持・運用に至るまで、ワンストップでサポートします。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
オフィス移転・改装レイアウトの課題を解決します