オフィスにグリーンを取り入れるメリットは多く、現在、多くの企業が観葉植物をオフィスに取り入れています。
この記事では、グリーンを取り入れたオフィスづくりを検討中の方に向けて、そのメリットを中心に解説します。
またグリーンの選び方・取り入れ方の具体例などについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
オフィスにグリーンを取り入れるメリット
オフィスにグリーンがあることで得られる効果など、メリットについて解説します。
空気環境の快適性を向上する
グリーンには、空気中の有害物質を吸着・分解するなど、空気環境の快適性を向上させる、作用があるといわれています。オフィスにグリーンを置くことで、室内の空気が浄化され、きれいな空間が保てます。植物は、きれいな空気とともに、水分も放出するため、エアコンなどによる、オフィス内の乾燥を防止する対策としても有効です。
ストレスを緩和する
近年、オフィスの中に自然や自然を模した要素を取り入れる「バイオフィリックデザイン」が注目を集めています。
「バイオフィリックデザイン」とは、人は先天的に自然とのふれあいを求める本能があるという「バイオフィリア」の概念に基づいています。
具体的には、植物や自然の香り・音、自然素材を使った家具や自然の風景を彷彿とさせるインテリアデザインなどを取り入れます。ストレスの軽減が期待されており、今後オフィスでも採用する動きが本格化すると言われています。
また、グリーンをオフィスに取り入れることで、ストレスの緩和以外に、リラックス効果も期待されています。
作業の合間の安らぎが得られるほか、職場内の円滑なコミュニケーションにもつながるためです。
既にオフィス内緑化を導入している企業に対してコクヨが行った調査では、オフィスに植物を導入することにより、得られた効果として、以下の3つが挙げられています。
【オフィスに植物を導入することにより得られた効果】
- ストレス軽減効果を感じた:76.9%
- 視覚疲労緩和効果を感じた:77.9%
- 社内コミュニケーションが活性化された:73.9%
※DAYS_OFFICE_GREEN_BOOK(コクヨ)より
企業イメージが向上する
グリーンのあるオフィスは、来客者などにもよい印象を与えます、企業のイメージ向上につながります。
本来、グリーンは、仕事上に必要なものではありませんが、オフィス環境の改善に積極的に取り組んでいる企業として、社内外にアピールでき、採用・広報などにもよい影響を与えられます。
2種類のグリーンの比較
オフィスに取り入れるグリーンとしては、主に本物の植物、フェイクグリーンの2種類が考えられます。
それぞれの特徴について解説します。
本物の植物
本物の植物とは、植木鉢に土を入れて植えられた、生きている植物をいいます。
生きた本物の植物をオフィスに取り入れることで、成長の変化や植物の生命力を身近に感じられます。ストレスや眼精疲労の緩和などの効果は、本物の植物でのみ期待されます。
ただし、生きている植物なので、水やりや枯れ葉を取り除くなど、世話をする手間が増えます。病気や害虫が発生する可能性もあるため、植物の栽培における基礎知識が必要となります。植物の世話は大変ですが、世話をすることで癒し効果も得られます。
一部のオフィスビルでは、本物の植物をオフィス内に置くことを禁止しているところもあります。
テナントに入居していて、オフィスにグリーンを置く際は、事前にビル管理会社に規約を確認しましょう。
フェイクグリーン
フェイクグリーンとは、本物の植物そっくりに作られた、人工の観葉植物です。
本物の植物を管理する余裕がない場合は、フェイクグリーンがおすすめです。水やりなどの世話が不要なうえに、ほこりを払う程度の管理で済むため、手軽にグリーンの美しい姿を保てます。
フェイクグリーンは、天井・壁・床など、さまざまなスペースに設置できるほか、低コストでオフィスの緑化を実現できます。
また最近は、人工の観葉植物が組み込まれたタイプのオフィス家具も登場しています。
家具と一体型になっているものを選ぶことで、手軽にオフィス内緑化を取り入れることができます。
参考商品:コクヨ パティオPatio
オフィスに置くグリーンの選び方
オフィスに置くグリーンを選ぶ際のポイントについて解説します。
手間がかからない
オフィスにグリーンを取り入れるなら、なるべく手間がかからないものを選ぶことが重要です。
グリーンの世話に時間がかかれば、仕事の生産性に影響が出かねません。本物の植物を選ぶ場合は、水やりの頻度が低い、葉が落ちにくい、などの特徴をもつグリーンを選びましょう。
どんな環境でも育てやすい
オフィスに配置するので、耐暑性・耐寒性が高く、乾燥に強いなど、どんな環境でも育てやすい品種をおすすめします。
1日中エアコンが効いた室内に置いたままになる場合も多いため、日当たりを気にしなくても成長する品種を選ぶようにしましょう。どのような環境下でも育てられるグリーンを選べば、一年を通じて特別な手入れをせずに済みます。
見栄えが良い
オフィスに設置する以上は、見栄えのよさにも配慮して選ぶ必要があります。
グリーンには、単色のもの、薄い黄緑・白色などのまだら模様が入っているものなど、さまざまな品種が存在します。個性的な品種を選ぶ方法も1つですが、空間との調和も考慮し、視界に入っても邪魔に感じないシンプルなグリーンを選ぶようにしましょう。
オフィスにおすすめのグリーン
オフィスにおすすめのグリーンを紹介します。
ポトス
ポトスは、家庭用としてもよく購入されている植物で、葉の色や模様の異なる品種が豊富です。
オフィスのインテリア・配置場所などに合わせて自由に選べます。
一般的に、園芸経験のない初心者にも育てやすい植物として知られています。手間のかからない観葉植物を探している方におすすめです。
モンステラ
モンステラは、切れ目のある大きな丸い葉が特徴の観葉植物です。
葉の生え始めは小さなハート型をしていて愛らしいです。
丸い葉にはあたたかみがあり、オフィスを安らぎのある空間へと演出してくれます。直射日光が苦手で、水やりの頻度も少ないことから、オフィスに向いています。打ち合わせスペースなどへの設置がおすすめです。
パキラ
パキラは、手を広げたような、色あざやかな緑の葉が特徴の観葉植物です。
複数のパキラを編み上げて植えられた、斬新なデザインのパキラがよく売られています。
大きめのサイズの場合、来客の目に触れるエントランスや応接室への設置がおすすめです。パキラは、日陰や乾燥、寒さにも強いため、年間を通して観賞を楽しめます。
アルテシマ
アルテシマは、葉が成長するにつれて、あざやかな緑から黄色や黄緑で縁取られたような色合いを楽しめる、インテリアとしておすすめの観葉植物です。
日陰でも育ちますが、カーテン越しの日が入る、明るい日陰に設置することをおすすめします。日照不足、寒さなどによって落葉する事があるため、暖かい場所に置くとよいでしょう。
オフィスへのグリーンの取り入れ方の具体例
オフィスへのグリーンの取り入れ方について、4つの具体例を紹介します。
鉢植えを飾る
オフィスにグリーンを取り入れる最も簡単な方法は、鉢植えをそのまま飾ることです。
小さいサイズの鉢植えは、デスクの周囲・休憩所、などの机の上に配置できます。大きいサイズは、打ち合わせスペース・応接室・エントランスなどがおすすめです。
上から吊るす
吊り下げ型のプランターを用いてグリーンを吊るす方法があります。グリーンを宙に浮かせることで、解放感のある空間を演出することができます。
間仕切りと組み合わせて使う
参考商品:コクヨ パティオPatio
グリーンを間仕切りと組み合わせることで、ゆるやかに空間を区切ることができます。木目調の間仕切りと組み合わせれば、手軽にカフェ風のおしゃれなオフィス空間に。
壁にかざる
オフィスの壁一面をグリーンで埋める、壁の一部にインテリアとして飾るなどの方法があります。
オフィスの壁は、飾るものがないと単調な印象になりがちです。壁にグリーンを飾ることで、オフィスの雰囲気がさわやかな印象に変わります。
オフィス全体に飾る
オフィス全体にグリーンを取り入れれば、どこにいても自然を感じられる空間が作れます。
手入れが必要な本物の植物は、世話がしやすい低い位置に設置し、手入れが不要なフェイクグリーンは、天井などの高い場所に配置するといった、グリーンの使い分けがおすすめです。
バイオフィリアの効果やオフィスへ導入する際のポイントについてはこちらの記事をご覧ください。
オフィスにグリーンを取り入れる際のポイント
グリーンを効果的に取り入れ、快適なオフィスの緑化を実現するためには、いくつかのポイントがあります。
配置計画を念入りに立てる
オフィスにグリーンを取り入れる際は、グリーンの配置のために念入りな計画を立てることが重要です。
グリーンは適当な場所に設置せず、手入れのしやすい場所に置く、インテリアとの調和を考慮する、動線の妨げになる場所は避けるなど、メリットを得られる場所を選ぶことが大切です。作業効率を下げることがないように、人の出入りや書類・資料などの出し入れが多い場所は避けましょう。
メンテナンスのコストを考える
オフィスにグリーンを取り入れる際、メンテナンスのためのコストを考慮しましょう。
本物の植物を配置する場合、購入するのか、レンタルにするのかを検討しましょう。レンタルの場合は、メンテナンスを業者が行ってくれるため、世話をする必要がなくなります。フェイクグリーンの場合は、葉のほこりをふき取りのための清掃コストが、必要となります。
ビル管理会社に確認する
一部のオフィスビルでは、本物の植物をオフィス内に置くことを禁止しているところもあります。
オフィスビルや商業ビルと賃貸契約して入居している場合は、事前にビル管理会社に規約を確認しましょう。
本物のグリーンを置くことができない場合は、フェイクグリーンで代用するなど対応を検討する必要がでてきます。
まとめ
オフィスにグリーンを取り入れることで、ストレス・眼精疲労の緩和や、作業効率の向上、社内外に向けた企業のイメージアップ、などの効果が期待できます。
上手にグリーンを取り入れて、快適なオフィス空間を実現しましょう。
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