「執務スペース」「会議室」等、オフィスのレイアウトをする上で欠かせない、オフィス内を仕切る壁。 壁をつくるにはいくつかの方法がありますが、それぞれのメリット・デメリットを知っておくと、検討する際にとても便利です。 また、どのような仕様でオフィスの壁を構築するかによって、オフィス空間の印象は大きく変わります。空間別に目的や用途を明確にした上で、オフィスの壁・パーティションを検討することにより、効果的・効率的なオフィス空間の構築が可能になります。 今回は「解体、再施工が可能」「短納期、かつ比較的コストを抑えることが可能」な“パーティション”についてご紹介します。
オフィスの壁には種類がある
オフィスの壁の種類は、「造作壁(軽鉄間仕切)」と「パーティション」大きく分けて2種類あります。造作壁は自由度が高く、デザインのアレンジも多様にできますが、レイアウト変更時等は転用が難しく、取り壊しをしなくてはいけない場合もあります。一方、パーティションと呼ばれる間仕切りは、造作壁ほど自由度は高くないものの、短期間での施工が可能になります。また、移転・レイアウト変更時には、既存のパーティションを転用することが可能となるため、コストを抑えることもできます。
パーティションには、天井までしっかり区切りたい場合の「間仕切り(ハイパーティション)」と、緩やかに空間を仕切りたい場合の「ローパーティション」があります。ローパーティションも目的や用途によって使い分けることで、効率的にオフィスを構築することができます。
パーティションの正しい選び方とは
一口にパーティションと言っても、種類がとても豊富でどれを選んだらいいのか悩んでしまうかもしれません。空間の目的に合わせて、パーティションのタイプやデザイン、カラーを選択しましょう。
まずはパーティションの種類をご紹介します。代表的なものは「ガラスパーティション」「スチールパーティション」 「アルミパーティション」の3種類になります。費用は比較的ガラスは高く、アルミが低くなり、限られた費用を効果的に活用するためにはどれを採用するのか、目的に応じた検討が必要となります。
先述したパーティションの種類を検討したら、次にパネルの種類を選びましょう。検討の方法は様々ですが、例えば、できる限り費用を抑えたい場合には、照明や空調等の天井設備の制約を受けづらい上部オープンタイプがおすすめです。ただし、パーティションの上部が空いているため防音対策には不向きとなります。全面パネルタイプは、採用されることが最も多いスタンダードなタイプとなり、上部オープンタイプより防音の効果はあがります。しかし、それでも音漏れが気になる場合には、パネル内にロックウールと呼ばれる吸音材を充填することで、より高い防音効果が期待できます。
※これ以外のパターンもございます
デザイン性の高いガラスタイプですが、室内が見えてしまうのは少し抵抗があるという場合にはブラインドを間仕切りに内蔵する、もしくはガラスにシートを貼り目線を遮る等の工夫により、一定のセキュリティ確保を同時に実現することも可能になります。
ローパーティションの正しい選び方とは
ローパーティションは施工を伴わず、手軽にオフィス空間を仕切ることができるため大変便利です。しかし、ローパーティションも種類が様々あり、高さや仕様などどれを選んだらよいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。手軽さゆえプロに相談せず注文してしまい、いざ設置してみて「違った」となってしまうことも。こちらでは、目的別におすすめのパネルの高さや仕様をご紹介します。
ローパーティションの高さに関しては、特に空間別で検討することが重要です。例えば、バックヤード等セキュリティ上しっかり仕切る必要がある場合は「立ち上がっても見えない高さ(H1800~)」のもの、打合せスペースのように、目線は合わないものの人がいることが確認できるという状態が理想的な空間については「立ち上がると人の気配がわかる高さ(H1500~1600)」がおすすめです。高さ別のおすすめ空間を合わせてご紹介していますので、ぜひ検討時の参考としてご活用ください。
パネルの素材は、カラーバリエーション豊富なクロスはもちろんのこと、木目やスチールも選択可能。鮮やかなビビットカラーを採用すると、白やグレーの無機質なオフィスのアクセントとして効果的です。
ローパーティションを設置する際には、転倒防止のため、条件に沿ったレイアウトが必要となります。直線ではレイアウトせず、L字やT字・コの字等でレイアウトを検討するようご注意ください。
さいごに
今回は、オフィスをレイアウトする上で欠かせないオフィスの壁、特にパーティションについてご紹介しました。
パーティションの種類やパネルの種類、それぞれ空間の目的や用途に合わせて採用することで、オフィス空間をデザインするだけでなく、コスト削減や防音対策など、様々な効果を得ることが可能になります。
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