会議が時間通りに終わらない、意見やアイデアがなかなか出てこない、活発な議論ができていない・・・ といったお悩みはありませんか。
もしかしたら、会議・打ち合わせコーナーのレイアウトや環境に問題があるのかもしれません。
オフィスには役員会議室や個室会議室、打ち合わせコーナーなどさまざまなミーティングスペースがありますが では、どのような視点で設計していけばよいのでしょうか。 今回は、利用目的に応じた、最適なコミュニケーション空間を構築するためのヒントをお届けします。
会議空間の条件を整理
まずは会議空間の条件を「目的」「利用者」「人数」の視点から整理し、必要なスペックを洗い出してみましょう。
●目的 →スペースに必要な機能を確認
●利用者 →家具のグレードを確認
●人数 →部屋の広さと家具の必要数を確認
条件を組み合わせて会議空間をイメージ
続いて、先ほど整理した条件を組み合わせて、それぞれの会議空間のイメージを具現化していきます。
例えば、経営会議などの意思決定を行う場であれば、役員が利用するため「重厚で落ち着いた空間」というイメージになります。また、役員分に加えて、発表者や会議スタッフが入ることも想定して家具のグレードや数量を整理しておく必要があります。アイデア出しを行う場であれば、どちらかというと開放的でオープンな「気軽にコミュニケーションが取れる空間」が適しているとイメージすることができます。
最適な家具の選び方(役員会議室)
具体的な会議空間がイメージできたらいよいよ家具選びです。
役員会議室、一般会議室・打ち合わせコーナー、多目的会議室の順で家具選びのポイントを3STEPで解説いたします。
役員会議室
まずは会議室空間の雰囲気を大きく左右する「会議テーブル」のデザインを決めます。
役員会議室であれば、テーブルの天板は木目調なのか、木目調でもナチュラル系なのかダーク系なのか、イメージを固めていきましょう。天板に合わせてテーブル脚も決めていきます。木脚であればナチュラルな雰囲気に、アルミ・スチール製であれば洗練されたスタイリッシュなデザインになります。
続いて、テーブルの形状やサイズを決めていきます。
テーブルの形状には大きく「長方形」と「ボード型」とありますが、もし10名以上の大人数で使用する場合は、横並びで座った際にメンバーの顔を見えやすくするため、ボード型がオススメです。
次にサイズですが、役員が座ることを想定すると一人当たりの座席幅は広めに設定しておくとよいでしょう。座席幅は900mm~ですと隣の人との間隔も広く、ゆったり座ることができます。
最後にテーブルに合わせるイスを決めていきます。
テーブルの天板との相性や、座席幅とも関係してきますが、役員会議室であれば高級感のある革張りのイスなどで上質な空間を演出してみてはいかがでしょうか。
最適な家具の選び方(一般会議室・打ち合わせコーナー)
一般会議室・打ち合わせコーナー
続いて、一般会議室・打ち合わせコーナーに最適な家具の選び方です。3STEPは役員会議室と同様になります。
まずは「会議テーブル」のデザインを決めます。一般会議室や打ち合わせコーナーの場合、天板色はホワイトが一般的ですが、最近のトレンドは木目調でリビングライクな空間づくりをされる企業も増えてきています。テーブル脚は、4本脚がスタンダードですが、T字脚であれば人数が急遽増えた場合でも、テーブル脚が邪魔にならないため、角に座ることができます。このように、機能に注目して選ぶとよいでしょう。
続いて、テーブルの形状やサイズを決めていきます。
テーブルの形状は、社内会議以外に来客や外部パートナーとの商談としても活用するのであれば、一般的な長方形にしておく無難です。アイデア出しのようにアクティブな議論や、リフレッシュコーナーも兼ねる場合は丸型もオススメです。このようにテーブルの形状はコミュニケーションのタイプから選ぶとよいでしょう。
次にテーブルのサイズですが、来客も兼ねる場合は、お客様との一定の距離を保つために、座席幅は700mm~にするなど、ある程度広めに設定しておくとよいでしょう。
最後にテーブルに合わせるイスを決めていきます。
キャスター脚のイスは可動性があり非常に使いやすいですが、通常のイスに比べて少しコストが高くなってしまいます。コスト重視であれば、持ち運びが必要ですがサークル脚や4本脚がよいでしょう。ただし、脚の形状に関わらずスタッキングができるのか等、収納しやすいかどうかは確認しておきましょう。
最適な家具の選び方(多目的会議室)
多目的会議室
続いて、セミナーや研修など幅広い用途に使える、多目的会議室に最適な家具の選び方をご紹介します。
まずは「会議テーブル」のデザインを決めます。会議テーブルといえば、3人掛けのフラップできるテーブルをイメージされると思いますが、選び方は同じです。まず、天板色はホワイトが一般的ですが、ナチュラル系やダーク系の木目で会議空間を明るくしたり重厚感を出したりすることが可能です。また、足元が気になる場合は、幕板付きのテーブルを選ぶとよいでしょう。
続いて、テーブルのサイズを、幅と奥行きの面から決めていきます。
先ほどと同様、セミナーなど来客用にも活用する場合、営業部長会議など人数が多く書類を大きく広げる会議を行う場合は、一人当たりの座席幅は700mm~など、広めに設定しておくとよいでしょう。また、奥行きはPCを使ったり書類を広げたりする場合は、600mmあると余裕があります。次にテーブルのサイズですが、来客も兼ねる場合は、お客様との一定の距離を保つために、座席幅は700mm~にするなど、ある程度広めに設定しておくとよいでしょう。
また、多目的会議室の場合、研修であればスクール型、会議であれば短形型やロの字型など、臨機応変にレイアウトを変更できることも重要なポイントです。天板をフラップする際やテーブルを動かす際など、スムーズに移動作業ができるかどうかもテーブルを選ぶときのポイントです。
最後に会議用のイスを決めていきます。
使わない時はコンパクトに収納しておきたい場合は、サークル脚や4本脚といったスタッキングタイプのイスがよいでしょう。ただし、多目的会議室を使う際に、頻繁にレイアウト変更が発生する場合は、動かしやすいキャスター脚のイスを選ぶと持ち上げることなくスムーズにレイアウト変更を行うことができます。キャスター脚の場合でも、収納効率はチェックしましょう。
さいごに
今回は、会議や打ち合わせを活性化させるレイアウトや家具の選び方テーマに、最適なコミュニケーション空間を構築するヒントをお届けしました。
オフィス移転やレイアウト変更、会議室リニューアルをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
オフィス移転・改装レイアウトの課題を解決します