ガラスパーティションは種類やデザインが豊富なため、さまざまな用途で利用できます。この記事では、オフィスにガラスパーティションの導入を検討している方に向けて、他の素材のパーティションとの違いやメリット・デメリットなどについて解説します。オフィスへの導入事例も解説するため、ぜひ参考にしてください。
ガラスパーティションとは
ガラスパーティションは、明快な定義はされておらず、一般的にはガラスパネルをはめ込んだアルミやスチールのパーティションのことを指します。現在では、支柱や枠がないガラスパネルのみのパーティションもあり、デザイン性が高く高級感のある製品も多く存在しています。
ガラスパーティションは種類が豊富
ガラスパーティションは、ガラスと他の素材やカラーを自由に組み合わせられるため、さまざまな用途で利用できます。例えば、ガラスの仕切り壁でオフィスの空間を区切り、企業のエントランスや会議室の壁をガラスにして開放感を出すことも可能です。
また、ガラスの種類も豊富なので、機密性を守るために半透明のすりガラスにすることや、耐久性に優れた強化ガラスにもできます。ガラス専用フィルムもデザインが豊富にあり、ガラスパーティションをインテリアデザインに合わせて施工することなど、自由度も高くなっています。
ガラスパーティションの種類と造作間仕切り
設置場所に応じて作成する「造作間仕切り」に、ガラスを使用する場合もガラスパーティションと呼称することもあります。造作間仕切りは、大工工事にて作成しガラス面も桟を入れて区切ることが多く、あまり大きなガラスは採用されないようです。このコラムではメーカー製の「ガラスパーティション」を中心に説明させていただきます。ガラスパーティションは一般的に強度のある大きなガラスを使用し、採光を多く取り入れるタイプが好まれているようです。
写真のようにガラスをパネルのように段積みするタイプもあり、組み合わせバリエーションも豊富です。また天井施工が不要なロータイプのガラスパーティションもあり、工事の制限がある場所などでも設置することができます。
ガラスパーティションのメリット
ガラスパーティションの導入を検討する場合、最初にメリットを把握しておきましょう。ここでは、ガラスパーティションのメリットについて解説します。
開放感
ガラスパーティションは、光や視線を遮らずに空間を分けられるメリットがあります。通常の壁であれば閉鎖的な空間になりますが、ガラスパーティションであれば明るく開放感のある雰囲気が演出できます。特に企業の会議室や応接室などは閉鎖的になりやすいため、ガラスパーティションの利用をおすすめします。ガラスパーティションにすることで、心理的にも開放的になるため、企業の透明性や公共性の表現ができ、コンプライアンス体制の強化に効果的です。
デザイン性が高い
ガラスパーティションを利用することで、デザイン性の高いオフィス空間を演出できます。例えば、安心感と重厚感を兼ね備えたデザインが可能なこと、モダンな空間に仕上がること、企業の雰囲気やデザインに合わせやすいなどがあります。ガラスパーティションを使用して、「おしゃれなオフィス空間に仕上げたい」と考えている方におすすめです。
遮音性が高くプライバシーを守れる
ダブルガラスを使用すれば、遮音性を高められるメリットがあります。ガラスを二重にすることで、音漏れしにくい空間作りが可能です。コストは高くなりますが、静かで開放感のある空間となるためWeb会議が増えた昨今、導入する企業が増えています。ダブルガラスの内側に視線を遮るブラインド設置が可能な製品もあり、デザイン性と高級感を備えた会議スペースや応接スペースを演出できます。 半透明のスリガラスを採用した場合、開放感を保ちつつプライバシーも確保できます。プライバシー対策として目線の高さにだけスリガラスを使用することで、開放感をより高めることができるでしょう。
床から天井までガラス一枚のパーティションの場合、半透明のガラスフィルムを活用すれば手軽にプライバシー確保ができるのでおすすめです。写真のようにグラデーション柄のフィルムを利用すればデザイン性も高まります。
耐久性にも優れる
ガラスパーティションは、アクリル板やビニールシートなどと比較して、キズがつきにくいメリットがあります。経年劣化することもほとんどなく長期間使用できるため、定期的に交換する必要はありませんのでメンテナンスの負荷も少なくてすみます。頑丈な強化ガラスであれば、耐久性だけでなく耐熱性も優れています。
ガラスパーティションのデメリット
ガラスパーティションはさまざまなメリットがある反面、デメリットもあります。ここでは、ガラスパーティションのデメリットについて解説します。
衝撃に弱く割れる可能性がある
ガラスパーティションは、衝撃により亀裂の発生や割れる可能性があります。ガラスが割れた場合は危険でもあり、後処理も大変になりますので、飛散防止フィルムで飛び散りを防ぎましょう。また強化ガラス仕様やアクリルガラスでも対策できます。強化ガラスであれば、割れたとしても破片が小さくなるため、大きなケガを防げるでしょう。
視線が気になる場合がある
ガラスパーティションは視界を遮らないため、ガラス越しにいる方と視線がぶつかりやすいデメリットがあります。空間を完全には仕切れないため、プライバシーを完全に確保するのは難しいでしょう。ブラインドを設置することや、前述のように部分的にスリガラスなどを採用することで対策が可能です。最近では調光フィルムをガラスに貼り、スイッチのオンオフで、瞬時に透明・白濁が変わる製品を利用される事例も増えています。
ガラスパーティションのコスト
ガラスパーティションは通常のスチールパネル仕様よりコストが高くなります。大判のガラスや、ダブルガラス仕様などは高価な製品ですが、遮音性やデザインを考えると満足度も高いでしょう。予算に応じて、パーティションのガラス面とスチール面を上手に組み合わせることで、コストとデザインを両立させることも可能ですので、専門業者に相談してみてください。
スチールパーティションなどと比べて吸音性が低い
ガラスパーティションのデメリットとして、室内の音が反響しやすく吸音性が低いという点が挙げられます。特に狭い部屋の場合、声が大きく聞こえるため不向きです。またガラスパーティションはスチールパーティションなどの金属製と比較すると遮音性も低いとされています。ただし前述したように、ダブルガラスを採用すれば、遮音性を高めることができます。
オフィスレイアウト|ガラスパーティションの導入事例
ガラスパーティションを導入するにあたって、実際の事例が気になる人も多いでしょう。ここでは、ガラスパーティションのスペース別の導入事例について解説します。
執務スペースへの導入
執務スペースへの導入事例です。壁一面にガラスパーティションを使用することで、社内共創の活性化を促す空間を演出しています。従業員が多い企業には、おすすめの空間デザインです。
写真:株式会社トライアルカンパニー様の事例はこちら
会議スペースへの導入
会議スペースへの導入事例です。青と黒をベースにした空間デザインにガラスパーティションを使用することで、宇宙を思わせる開放的な空間を演出しています。グラデーション仕様のガラスフィルムでプライバシー確保も可能なため、重要な会議にも使用できます。
写真:株式会社バンダイナムコエンターテインメント様の事例はこちら
個室型の会議室への導入
ガラスパーティションとは違いますが、昨今急激に導入が増えているガラスを側面に使用した個別ブースの導入事例です。遮音性に配慮されているため、オープンなオフィス空間に設置することもできます。
接客フロアへの導入
ショールームと打合せスペースで構成した接客フロアへの導入事例です。モダンや和テイスト、ナチュラルなど、デザインの異なる6種類の部屋にガラスパーティションを設置しています。ガラスパーティションのため、部屋の外からでも各部屋のデザインを感じることができます。
エントランスへの導入
エントランスへの導入事例です。ガラスパーティションを使い、受付からオフィスが見える作りになっています。本棚には自社の制作物や発行物を飾り、来客者へのPRをする場とし、ガラスパーティションで開放的で明るい雰囲気を演出しています。
まとめ
ガラスパーティションは、種類やデザインが豊富なため、多種多様な用途で使用できます。オフィスを開放的に演出し、デザイン性を高めるメリットがあります。
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