オフィスから発信 いるだけでインプット

KM霞が関総務M.E

連絡事項の共有や社内広報…社員に向けた情報発信も総務の重要な仕事です。今回はオフィスという空間を通した、「あえて」の情報発信のやり方をご紹介します。

デジタルではなく「あえて」のアナログ

働き方が多様化していく中で、社内での情報共有のやり方も大きく変化してきました。
業務のIT化が進む昨今、ペーパーレス化への取り組みはもはや必須。業務上の書類だけでなく、社内マニュアルや運用ルールなんかもWEB上で公開して社員にリンクを共有する会社が多いのではないでしょうか。リモートワークの増加に伴いSlackなどのビジネスチャットツールが普及したことで、必要な情報を必要なメンバーに、よりピンポイントに発信できるようになってとても便利ですよね。
そんな中、近年コクヨマーケティングの中で見直されているのが「あえて」のアナログ施策。オフィス内の掲示板にポスターを掲示したり、ブックシェルフに仕事に役立つ書籍を設置するなどの情報発信を行っています。「えっ?わざわざ紙で?」と思われるかもしれません。でも、意外な効果があるんです。

紙掲示の3つの効果

その1:勝手に目に飛び込んでくる  
いつでも確認できる情報ほど、「後で読もう」が永遠の「後で」になりがちなのは、私だけでしょうか?オフィスにいれば必ず通る廊下や出入り口付近、そこに掲示物や書籍があれば、意識せずとも自然と情報が入ってきます。データだと「目的をもって」「そのための情報を」探す場合がほとんどですが、検索もクリックも必要なく、ふらっと立ち寄った時に新しい発見に出会うことができます。

その2:立ち止まって話せる
データ共有は各自のタイミングで確認ができますが、裏を返せばひとりで黙々と読む作業になってしまうことも。人の行き来が多い場所に情報発信の場を置くことで、「これ見た?」というように会話が自然と生まれ、思いがけない情報交換の場になっているんです。コーヒーサーバーや自販機前などのリフレッシュエリアに設置するのもおすすめです。

その3:一目で確認できる
オフィスの運用ルールなんかも、すべてを完璧に覚えておくのは難しいもの。迷ったときにいちいちデータを探しにいくのは面倒だったりしますよね。困りそうな場所にあらかじめサインを掲示しておいて、一目で確認できるというのは、データでは代替しづらいメリットかもしれません。データだと更新されても気付きにくいことがありますが、掲示物であれば新しいものが貼ってあるとパッと目を引いて気づきやすいんです。

オープンスペースでのミーティング

情報発信という意味で、あえての仕掛けがもうひとつ。
ミーティングや会議というと、どうしても人目や騒音を気にしてしまうもの。自然とオフィスの端っこやクローズな空間に閉じこもりがちです。コクヨマーケティングでは、打合せスペースをあえてオフィスのど真ん中、オープンスペースに設けています。
自分の所属以外のチームがどういった業務に取り組んでいるのかって、同じ社内でも実はなかなか知らなかったりします。あえて人の目に触れる場所でミーティングを行うことで、自分たちがどんな業務をしているのか、いま何に取り組んでいるのかを社内に発信することができるんです。他部署の方が興味を持って話しかけてくれたり、情報交換のきっかけになったりすることも。こういった偶発的なコミュニケーションも、WEB会議などのデジタルツールには無い強みなのではないかと思います。

オフィスにいるだけで、自然と耳に入ってくる会話、目に飛び込んでくる掲示物など、意図せず情報や新しい知識のインプットが可能に。もちろんデジタルツールは便利で必要不可欠ですが、このアナログならではの緩やかな情報共有もオフィス空間には欠かせないな、と見直しています。
デジタルとアナログ、両方をうまく使い分けることで共有もよりスムーズになるかもしれません。ぜひ「あえて」の取り組みで、ハイブリッドな情報発信を目指してみませんか。

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