コクヨマーケティング本社総務のE・Mです。最近「DX化」という言葉をよく聞くようになりました。DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略語で、「デジタル技術による変革」を指すそうです。オフィスにもDXを取り入れることで、生産性が高められると注目されています。そこで今回は霞が関オフィスでのDX化を取り入れたオフィスカイゼンについてご紹介します。
カイゼンボードをDX化
「オフィスは畑の土」とも言われています。畑もオフィスもそれを作ることが目的ではなく、成果物を得るためのものです。畑の土が悪いと、いい種を植えても育ちませんよね。オフィスも同じで環境が悪いと生産性や創造性が下がってしまうこと、人材が育たないなどの課題が発生してしまいます。つまり、オフィスはレイアウト変更時や移転時に綺麗にして終わりではなく、定期的にカイゼンしていく必要があるのです。
ここは、私自身が総務担当者としてすごく意識したところで、社内の各部署に協力いただきながらオフィスカイゼン委員会を立ち上げました。このオフィスカイゼン委員会とは社員からオフィスの課題を募り、極力お金と手間をかけずにカイゼンする仕組みです。以前はオフィス内の人通りの多いところに「カイゼンボード」という掲示板を設置し、付箋でカイゼン要望を募っていたのです。それらの意見を基にオフィスカイゼン委員会で協議し、カイゼンをしていました。
しかし、コロナになって出社率が下がったことから従来の運用が難しくなったのです。そこで、ウェブカイゼンボードを立ち上げました。このボードは従来通り、匿名で意見出しができるだけでなく、いつでもどこでもウェブから投稿でき、カイゼン結果も確認できます。そのため、ちょっと思いついた時に意見を出すこともでき、写真も貼れるようになりました。
ウェブカイゼンボードの使い方
ウェブカイゼンボードに寄せられた意見を基に従来通り、オフィスカイゼン委員会で協議します。その結果をウェブカイゼンボード上に「検討中」「解決」「見送り」と表示します。「解決」では、解決方法もあわせて記載しています。それによって、どこでもカイゼン内容が確認できるようになりました。
最近のカイゼン例をご紹介します。
カイゼン要望①「Omnicharge(オムニチャージ)」というバッテリーが上下逆さまでセットされ、未充電のケースが散見される。
霞が関オフィスでは、電源にとらわれないレイアウトや働き方にチャレンジするために、一部のエリアでモバイルバッテリーを活用しています。使い終わった後に上下確認せずに急いで戻してしまい、充電されておらず、次に使う方が困っているケースが多く発生しました。そこで、カイゼン委員会では本体の上に赤丸シールを貼り、戻す時にわかりやすくなる工夫をしました。あわせて、「充電の向きにご注意ください!赤いシールを上にして充電してください」と注意書きを作り、掲示しました。これならお金をかけず、かつ誰にとってもわかりやすいカイゼンができますね。
カイゼン要望②らくーざのシステム改修
霞が関オフィスでは、フリーアドレス運用をしており、固定席化を防ぐために座席抽選システムを導入しています。出社した時に「抽選」で席を決め、退社するときに「退席」を押すことで、だれがどこにいるかがわかるようになっています。しかし、ついつい退席ボタンを押し忘れてしまうことが多くありました。それをカイゼンするためにシステム改修を検討しましたが、お金も時間もかかってしまうため、すぐにはカイゼンできません。そこで出口に、「外出・退社時に『退席』ボタンの押下を促す」POPを掲示しました。あわせてメールでも広報しました。
カイゼン新聞
以前は朝礼の場でカイゼン内容を発信していました。しかし、コロナ禍で発信できる場所や機会が減ってしまいました。そこで、社内のイントラネット上で新聞を掲載して活動内容の広報をしています。これによって、自社オフィスに興味を持つ社員が増えたり、委員会活動を通して、コロナによって希薄になってしまった横のつながりができたら、と思っています。
さいごに
霞が関オフィスでのDX化を取り入れたオフィスカイゼンはいかがでしたでしょうか。社員皆で取り組むことによって快適なオフィスを継続することができます。今回ご紹介した霞が関オフィスは、事前予約制でご見学いただけます。ぜひ実際のカイゼン例をご覧ください。
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